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ダークファイバを使って地震、水、地理的現象をセンシング

January, 11, 2018, Berkeley--エネルギー省(DOE)のバークリー国立研究所(LBNL)の研究チームは、ダークファイバが地震、地下水の存在、永久凍土層の状況、様々な地表下の活動の検出に利用できることを初めて示した。ダークファイバは、世界中に布設されている未利用光ファイバの広範なネットワークである。
 LBNLの研究チームは先頃、2件の論文を発表した。それによると、研究チームは、光ファイバケーブルを使って地震波を計測する「分布音響センシング」(DAS)と新しい処理技術を統合することで信頼性の高い地震モニタリングが可能になり、従来の地震計に匹敵する結果を達成できる。
 「これは大きな潜在力を持っている。膨大な長さの光ファイバが巨大な地震ネットワークに転用できるからだ」とLBNLのポスドクフェロー、Shan Douはコメントしている。「そのアイデアは、長期にわたり地中に埋められたファイバを使うことで、交通騒音、他の環境振動を有用な地震信号に変換でき、これによってわれわれは、永久凍土溶解や地下水レベルの変動など表面近くの変化をモニタできるというものである」。
 ダークファイバは、未使用の光ファイバケーブル。1990年台に通信会社が競ってケーブルを敷設したので豊富に存在する。
 DASは、ファイバ長にレーザ短パルスを打ち込むことによって地震波動波を計測する新技術。「基本的な考えは、レーザ光がファイバ内のわずかな不純物によって散乱される。ファイバが変形すると、後方散乱光に歪が現れ、この歪にからファイバそのものがどの程度圧縮され、引っ張られたかを計測することができる」とAjo-Franklinは説明している。
 リッチモンドに設置したテストアレイと、道路に平行に、また垂直に約100メートルの浅いL字型溝に布設した光ケーブルを使って研究チームは、自動車や電車などの都市の交通によって生ずる地震波を使って浅い土壌の機械的特性をイメージングし、モニタできることを確認した。
 計測によって、土壌が任意の点でどんなに「グニャグニャ」しているかについての情報が得られ、土壌の特性、含水量や構造についての多量の情報を推量することができる。
 制御された条件で概念を実証した後、研究チームはその技術が様々な既設の通信ネットワークで有効であると見ている。また、現在、研究チームは、これを実証するためにカリフォルニアで追加実験を行っている。
(詳細は、www.lbl.gov)