January, 10, 2018, Los Alamo--ロスアラモス国立研究所の研究チームは、2種類の「デザイナ」量子ドットを使い、二重窓ソーラウインドウを作製している。窓は、高効率で電力を生成し、その上、日よけや絶縁を作る。その全ては、太陽スペクトルの異なる部分を吸収するように調整した2つの異なるローコスト量子ドット層を利用する新しいウインドウアーキテクチュアによって可能になる。
この進歩の要点は、「ソーラ-スペクトル分離」である。これにより、ソーラフォトンのより高いエネルギーと低いエネルギーを分離して処理できる。高エネルギーフォトンは、より高い光起電力を生み出し、これによって全般的な出力を高めることができる。このアプローチは、光電流も改善する。フロント層で使用されるドットが実質的に「再吸収フリー」となるからである。
これを達成するためにロスアラモス研究チームは、量子ドットに高放射性の不純物、マンガンイオンを組み込んだ。量子ドットによって吸収される光波が、この不純物を活性化する。活性化に続いて、マンガンイオンは、量子ドットの吸収開始より低いエネルギーで光を放出する。この仕組みは、量子ドットの自己吸収による損失をほぼ完璧になくすことができる。
窓を直列(タンデム)発光太陽採光器とするために研究チームは、高放射性マンガン層添加量子ドットをフロントガラス板表面に堆積し、銅インジウムセレン量子ドットを裏面に堆積する。フロント層は、太陽スペクトルの青と紫外部分を吸収し、スペクトルの残りは底面層で吸収される。
吸収に続いて、量子ドットは、より長い波長でフォトンを再放出し、次にその再放出された光が全反射によって窓ガラスの端に誘導され、そこで窓枠に組み込まれた太陽電池が光を収集し、それを電気に変換する。