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固体と液体の界面での原子の動きをリアルタイムに観察

November, 2, 2017, つくば--産業技術総合研究所、科学技術振興機構、NIMS、東京学芸大学、高エネルギー加速器研究機構らの研究グループは、放射光表面X線回折法を従来比で約100倍高速化し、燃料電池などのエネルギー変換に伴う原子の動きをリアルタイムに観察できる技術を開発した。
 産業技術総合研究所 (産総研) 物質計測標準研究部門ナノ構造化材料評価研究グループ 白澤徹郎主任研究員と、科学技術振興機構 (JST) 、物質・材料研究機構 (NIMS) ナノ材料科学環境拠点 (GREEN) 増田卓也主任研究員、東京学芸大学教育学部 Voegeli Wolfgang 助教、高エネルギー加速器研究機構 (KEK) 物質構造科学研究所 松下正名誉教授は、放射光表面X線回折法を従来比で約100倍高速化し、燃料電池などのエネルギー変換に伴う原子の動きをリアルタイムに観察できる技術を開発した。
 燃料電池や蓄電池では、固体電極と液体との界面での電気化学反応により、化学エネルギーから電気エネルギーへの変換が行われる。変換効率を飛躍的に高めるには反応機構の理解が不可欠であり、反応機構を反映する電極表面の構造変化を計測できる技術が望まれていた。今回、連続波長をもつ集束X線を利用した表面X線回折法の高速化技術を開発し、電気化学反応中のモデル電極表面の白金原子の動きをリアルタイムで観察した。この技術によって固液界面での反応機構の解明が進むことで、燃料電池などの性能向上に寄与できると期待される。
この技術の詳細は、The Journal of Physical Chemistry Cにオンライン掲載された。
(詳細は、www.nims.go.jp)