October, 31, 2017, Inglewood--丸天井のような、直径40フィート、重量40トン、NASAのジョンソンスペースセンターの歴史的Chamber A が2017年7月10日に閉じられ、ヒューストンでNASAのJames Webb Space Telescope(JWST)のための約100日の極低温テスト試験開始となった。
大きなドアの背後は、空気のない宇宙の極寒環境に適合するようにチャンバの内部を変えるプロセスとなる。約10日かけてチャンバから空気を抜き、次に1ヶ月でWebb望遠鏡とその科学計測器の温度を試験に必要なレベルまで下げる。
JWSTは、宇宙飛行向けに開発される最大の極低温望遠鏡である。アセンブリとしての光学望遠鏡エレメント(OTE)と集積科学計測モジュール(ISIM) (OTE + ISIM =OTIS)の最終極低温試験は、この種のもので世界最大の極低温真空チャンバ、ジョンソンスペースセンターのChamber Aで行われる。Chamber Aの温度は、約20ケルビン(-253℃)まで着実に継続して下がるが、Webb望遠鏡とその計測器が、宇宙で動作する時と同じ温度まで達するには少し長くかかる。言うまでもなく、OTISのこの最終テスト、JWSTの極低温部分は、JWSTのエンド・ツー・エンド性能の評価に極めて重要である。
Webb望遠鏡の極低温試験の準備で、ジョンソンのエンジニアは、望遠鏡をChamber Aの天井から吊り下げた。この「ハンモック」には、Minus K TechnologyのNegative-Stiffness振動隔離装置に6本の支持ロッドが取り付けられている。これは、ドアが閉まって、テストが始まりChamber Aが作り出す振動から、またチャンバの外側で起こるかも知れない擾乱から望遠鏡を隔離する。望遠鏡は、それを保持し、そのテスト装置(干渉計、自動コリメートフラットミラー、写真測量の精密監視カメラシステムなど。カメラは、代理パスファインド望遠鏡で試験にすでに使用されている)をチャンバ内で精密な相対アライメントに保持する準備を必要としている。同時に、シュラウド配管内部の窒素やヘリウムの流れ、真空ポンプのリズミカルなパルスなどの震動源から隔離されている。
「システムが宇宙で動作するように設計されていることを考えると、宇宙では擾乱は高度にコントロールされており、宇宙船からしか振動は発しない。地球では、われわれは全ての地上の擾乱、ポンプやモーター、また通過する交通などを扱わなければならない」とテストエンジニア、Gary Matthewsは話している。
望遠鏡を吊り下げ、エンジニアは「プッシュテスト」行った。つまり、望遠鏡を軽く押し、吊り下げシステムが最高度に機能することを確認するためにその反応を観察した、とMatthewsは説明している。
James Webb Space Telescopeは、NASAのHubble Space Telescopeの科学的後継である。これまでに建設された中で最も強力な宇宙望遠鏡になる。Webbは、NASAがESAおよびカナダ宇宙機関とともに主導する国際的なプロジェクトである。
(詳細は、www.minusk.com)