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グラフェンをレーザで3次元形状に鍛造

October, 18, 2017, Jyväskylä--フィンランドのユヴァスキュラ大学(University of Jyväskylä)研究チームは台湾の研究者と共同で、炭素の薄い単原子層、グラフェンを、レーザ光を使って3次元物質にする方法を発見した。新しいレーザ描画技術は、グラフェンを含む新製品の開発に役立つ。研究成果は、Nano Lettersに発表された。
 新しい3Dグラフェンは安定しており、通常の2Dグラフェンとは異なる電気的、光学的特性を持つ。光学的に作られたグラフェンは、グラフェンベースのデバイスのための3Dアーキテクチャの製造に道を開く。高さ60nmのピラミッドを作製したイラストが示されており、これはグラフェンシートよりも約200倍大きい。
 実験を主導した同大学ナノサイエンスセンタのMika Pettersson教授は、「われわれはこの技術を光学的鍛造と呼んでいる。そのプロセスが、ハンマーで金属を3D形状に鍛造する作業に似ているからである。われわれの場合はレーザビームが、グラフェンを3D形状に鍛造するハンマーである」と説明している。「その技術の美しさは、素早く、使いやすいことである。また、追加の化学物質も加工も必要としない。技術は簡素であるが、レーザビームがグラフェンにそれほどの大きな変化をもたらしたことに驚いた。何が起こっているかを理解するのに、しばらく時間がかかった」と同教授はコメントしている。
(詳細は、www.jyu.fi)