August, 28, 2017, Coventry--ウォーリック大学(University of Warwick)、モナシュ大学(Monash University)などの研究によると、近赤外(NIR)光を使って高リスクの動脈プラークを特定する診断ツールの恩恵を受けることで、心臓発作や脳卒中の危険性がある患者は、早期に見分けがつく可能性がある。
現在、動脈に見つかる脂肪の沈殿物を可視化するために使用される光波長を拡大すると、破裂傾向の沈殿物を選択的に特定できることを研究チームは観察した。このような沈殿物は通常、血栓、心臓発作、脳卒中に至る。
脂肪沈殿物、プラークの中には長年安定しているものもあるが、プラーク内の出血など高リスクの合併症に発展するものもあり、脂肪クラークの亀裂や破裂の形成となる。これは血管を裂き、心臓発作や脳卒中に至る。現在のイメージング技術は高リスクプラークの一部の特性を特定することはできるが、危険なプラークを選択的に検出すめための信頼できる方法として一般には認められていない。
研究チームは、動脈の脂肪沈殿物検出に現在使われている赤外(IR)照射を近赤外(NIR)まで拡大することで、一般に高リスク沈殿物に関わる内出血をともなうプラークを選択的に特定できることを発見した。
この蛍光を発する生成物はラマン分光を使うことで特定され、ヘム生成物の混合と考えられており、血液細胞の劣化の過程で形成される。このような生成物は、内出血をともなう不安定なプラークにしか観察されず、より安定した脂肪性沈殿物には観察されなかった。患者に高リスクの沈殿物を探すときに、このことは選択性を改善することになり、医師が最も危険性が高い患者を特定する際に役立つ。
「近赤外(NIR)波長範囲で光を照射するとき、この光がある波長で反射されることがわかった。したがって、、不安定なプラークを照射するためにレーザ光を使う方法では、それは非常に特徴的である」とDr Peterは説明している。
臨床試験でさらに調べた後、このイメージング法は、不安定な動脈プラークの評価、心臓発作や脳卒中予防に使用される薬剤の効果のモニターに使用できる。
(詳細は、www.warwick.ac.uk)