June, 15, 2017, Yliopisto--トゥルク大学((University of Turku)の研究チームは、自然のハクマン鉱石をベースにした合成材料を開発した。これは、電球で高帯域スペクトル白色光を生成する。Inorganic Materials chemistry研究グループが作製したハクマナイトはローコスト材料であり、現在使用されているランタニドよりも太陽光に近い発光をする。
研究グループが開発したハクマナイトは、非毒性元素を豊富に含んでいるだけである。したがって、ハクマナイト製造は低コストであり、有害廃棄物を出さず、健康リスクもない。
トゥルク大学Docent Mika Lastusaariによると、現在使用されているランタニドは高価であるので、材料の低コストは診断アプリケーションには大きな財産である。その持続する発光により、ハクマナイトは発光の計測に高価な時間分解分光計必要としない。
また、ハクマナイトは太陽光で励起できるので、診療現場(POC)診断にもアプリケーションがある。
太陽光を模擬する白色光を発する電球が照明アプリケーションで使用されているが、現状では、蛍光ランプやLEDsが、ランタニドを含む発光材料により白色光を生成する。
しかし、ランタニドの利用には問題がある。1つは、ランタニドは高価であり、その価格が大きく変動すること。さらに、ランタニドは太陽光と同じ高帯域スペクトルを生成しない。ランタニドで生成する白色光は、3原色、赤、緑、青の狭いスペクトルの混合であり、したがって、その光では物は太陽光の場合とは違って見える。
持続性のある発光、つまり残光は、出口サインや腕時計など、暗闇で光るアプリケーションで使用される。ハクマナイト材料は、暗闇で7時間、観察できる白色持続発光を生成する。分光計では、その発光は100時間以上検出可能である。これまで、優れた白色持続発光をする材料は存在しなかった。
開発したハクマナイトは、通常の電球で単一の蛍光成分として使用して自然の白色光を生成できる。その上、ハクマナイトランプは停電後でも光り続けるので出口や非常口サインに最適である。
研究グループによるとハクマナイト材料は水中で優れた安定性があり、ナノモル濃度でも簡単に検出できるフォトルミネセンスを持つ。
(詳細は、www.utu.fi)