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シュトゥットガルト大学、プラズモンの軌道角運動量をビデオ撮影

April, 6, 2017, Stuttgart--ドイツ、イスラエルの研究チームは、金属表面にナノメートルサイズのプラズモン渦巻を作り、そのサイクルを100アト秒間隔で撮影することに成功した。
 スクリーンの画像は、渦巻銀河の微小バージョンのように見える。実際、画像は金属表面の光誘起電子波(プラズモン)の渦巻き運動に似ており、100アト秒時間間隔の個別画像として記録された。
 空間、時間で渦巻くプラズモンの運動を観察するには、4研究グループの協調努力が必要だった。シュトゥットガルト大学の研究者は、シリコン基板に小さな単結晶金「アイランド」を作製し、集中的イオンビームリソグラフィを使ってそれにアルキメデス螺旋を彫り込んだ。その渦巻がフェムト秒レーザパルスで照射されると、プラズモン波は渦巻状に励起され、渦巻き形状を取り入れて、やがて渦の中央に移動する。
 伝搬するプラズモン波を撮像すには、研究チームは時間分解2光子光電顕微鏡(2PPE PEEM)を使用した。この先進的な表面顕微技術を習得しているものは世界中に一握りしか存在しない。その中に、Kaiserslauternと Duisburg-Essenのグループが入っている。時間分解実験は、ポンププローブ方式により行われた。最初(ポンプ)のフェムト秒レーザパルスがプラズモン波を渦巻状にし、第2の時間遅延(プローブ)フェムト秒パルスを使って、プラズモンとレーザパルスの間の建設的および相殺的干渉を利用してプラズモン波を撮像する。ポンプパルスとプローブパルス間の時間間隔がほぼ100アト秒ステップで組織的に増えると、結果としての画像が統合されて、渦巻くプラズモンの超低速モーション映像ができる。
 研究チームは、異なる波長で2つのプラズモンを励起できることを見出いした。1つは金表面を伝搬し、もう1つは金とシリコン基板の間の界面に発見された。
 低い方の渦巻(180nm)は、上の渦巻き(780nm)よりも著しく短波長であり、University of Duisburg-EssenのFrank Meyer物理学教授の関心事であった。渦巻の小サイズは、新たな光アプリケーションを開くものである。可能な最小波長は、光の回折限界を克服するために必要とされている。また、渦巻き形状とともに、円偏向レーザパルスの利用は、軌道角運動量のプラズモン波を生成した。そのような軌道角運動量を持つプラズモン波の渦巻き運動が、低速動作で映像記録されたのは初めてのことである。
 軌道角運動量の可能なアプリケーションの1つは、光ファイバケーブルにより高信頼の大容量データの高速伝送である。
(詳細は、www.uni-stuttgart.de)