March, 7, 2017, Los Angels--UCLA工学・応用科学ヘンリーサミュエリ校(Henry Samueli School of Engineering and Applied Science)の研究チームは、テラヘルツ周波数を使うイメージングとセンシングシステムで動作帯域と感度レベルを大幅に拡大する新しいアンテナアレイを開発した。
テラヘルツ技術はまだ成熟に達していない。コンポーネント研究者が効率向上を狙うコンポーネントはテラヘルツディテクタである。
動作帯域を広げることで、UCLA電気工学院生、JarrahiとNezih Tolga Yardimciが開発した新しいナノスケールアンテナアレイは、材料特性についてより多くの情報を引き出すことができる。同デバイスの高い信号対雑音比(SNR)は、弱いターゲット信号でも検出できることを意味する。例えば、新しいテラヘルツディテクタは、ターゲット分子が微量に存在していても、ある化学物質を検出するように調整できる。また、皮膚の表面、組織層深部の両方のイメージングにも使用できる。
アンテナアレイ固有のナノスケール形状は、これまでに使用されていたテラヘルツディテクタの帯域と感度の問題に対処するものである、と研究チームは説明している。
アンテナアレイについて、「間近で見ると、小さな格子列に見える」とYardimciは言う。「ナノアンテナ素子とその間隔の寸法を特別に設計し、入力テラヘルツビームがナノスケールサイズに集束するようにした。そこで入力THzビームは光励起フォトンストリームと効率的に相互作用して、THzビーム強度に比例する電気信号を生成する」。
Jarrahi氏によると、この新しいタイプのTHzディテクタの広帯域動作と高感度は、多数のイメージングおよびセンシングアプリケーションにとって、テラヘルツ波の利用範囲と潜在能力を拡大するものである」とコメントしている。
(詳細は、www.ucla.edu)