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固体金属上で分子の可視光分解を観測

March, 1, 2017, 和光--理化学研究所(理研)Kim表面界面科学研究室の數間惠弥子基礎科学特別研究員、金有洙主任研究員らの国際共同研究グループは、金属基板上に吸着した分子が可視光照射で分解される反応を観測し、その反応機構を明らかにした。
 国際共同研究グループは、銀および銅の基板に吸着したジメチルジスルフィド分子が可視光の照射により分解する様子を走査型トンネル顕微鏡(STM)を用いて分子レベルで観測し、反応挙動を解析した。さらに、実験結果と第一原理電子状態計算法による理論計算結果の比較から、分子と金属基板の界面における相互作用によって、分解反応に必要な光エネルギーが減少し、分子の励起寿命が長くなった結果、金属基板上での可視光による新たな反応経路が形成されたことを明らかにした。
 今後、分子と基板の界面における電子状態を制御することにより、反応に必要な光エネルギーの調節や励起寿命の制御ができることから、新しい光触媒の開発につながると期待される。
(詳細は、www.riken.jp)