February, 14, 2017, Champaign--携帯電話や他の機器は、タッチレスジェスチャで制御でき、周辺光を用いて充電できるようになる。これは、光の放出と検出の両方ができる新しいLEDアレイによるものである。
薄膜に整列した微小ナノロッドでできたLEDにより新しい相互作用機能とマルチタスク機器が実現する。イリノイ大学アーバナシャンペーン校(University of Illinois at Urbana-Champaign)とダウエレクトロニックマテリアル(Dow Electronic Materials)の研究チームは、研究成果をScienceに発表した。
「これらのLEDは、全く新しいディスプレイ実現の始まりである。単に情報を表示することを超えて、遥かにインタラクティブなデバイスになる。多くのエレクトロニクスにとって、斬新で興味深い設計の基盤になり得る」と材料科学・工学教授、Moonsub Shim氏はコメントしている。
直径5nm以下の微小ナノロッドは、3種の半導体でできている。1つのタイプが可視光を発光、吸収する。別の2つの半導体は、電荷がどのように第1材料を通して流れるかを制御する。この組み合わせにより、LEDは、発光、センシングおよび光への応答が可能になる。
ナノロッドLEDは、発光と検出を素早く切り替えて両方の機能を実行することができる。切替速度は極めて高速であるので、ディスプレイは連続的にそのままの状態であるように見える。実際、標準的なディスプレイのリフレッシュレートよりも3桁高速である。しかしそのLEDは、ほぼ連続的に光を検出、吸収しており、LEDでできたディスプレイは、光信号に多様な応答ができるようにプログラムすることが可能である。
例えば、ディスプレイは環境光条件に応じて自動的に、ピクセルベースで輝度を調整できる。
ユーザーと環境との相互作用に加えてナノロッドLEDディスプレイは、大きな平行通信アレイとして相互作用できる。Bluetoothのようなデバイス間技術と比べると遅いが、シリアル技術であり、一度に1bitしか送れない。対向する2つのLEDアレイは、スクリーンのたくさんのピクセルで相互通信できる。
「これら新しいLED材料の双方向機能により、デバイスはインテリジェントに外部の刺激に対して斬新な方法で反応できる。タッチレスジェスチャ制御の潜在性だけでも素晴らしい機能であり、われわれは可能性の表面をかすめただけだ」と論文の共著者、Peter Trefonasはコメントしている。