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CMOS 300GHz帯単一チャンネル105Gb/sのテラヘルツ送信機開発

February, 8, 2017, Hiroshima--広島大学、NICT、パナソニックは共同で、シリコンCMOS集積回路により、300GHz帯単一チャネルで105Gb/sという、光ファイバに匹敵する性能のテラヘルツ送信機の開発に世界で初めて成功した。
 研究成果は、International Solid-State Circuits Conference(ISSCC)2017で発表し、伝送実験のデモンストレーションが行われる。
 テラヘルツ帯は、これからの高速無線通信への利用が期待されている新しい周波数資源。研究グループは、290GHz〜315GHzの周波数帯域を用いて105Gb/sの通信速度を実現する送信器を開発した。この周波数範囲は、国際電気通信連合無線通信部門(ITU-R)の世界無線通信会議(WRC)2019で議論される予定の275GHzから450GHzの周波数範囲に含まれている。
 昨年、300GHz帯で直交振幅変調(QAM)を用いることにより、CMOS無線送信器の通信速度が大幅に向上することを実証した。今回の研究成果では、チャネルあたりの通信速度を昨年の6倍にする技術を開発したことで、世界で初めて1チャネルあたり100Gb/sを超える送信速度を達成した。100ギガビットは、現在のスマートフォンと比較して100~1000倍高速で、DVD1枚分の情報を約0.5秒で伝送できる速度。これを現在情報通信機器等で広く用いられているシリコンCMOS集積回路で実現したことにより、将来的に安価に電器製品等に搭載して普及できる可能性が高くなった。
(詳細は、www.nict.go.jp)