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新しいセンサがIBD検出を大腸内視鏡検査に組み込む

January, 13, 2017, San Marcos--ヴァンダービルト大学の研究グループは、炎症性腸炎(IBD)を客観的に特定し、その2つのサブタイプを識別できる初めてのセンサを開発した。
 デバイスは、IBDの診断と治療に対するより個別的アプローチで大きな成果を示すものである。IBDは、アメリカで100万人以上が罹っている消化管の慢性炎症。
 現在のIBD診断と治療手続きは不正確であり、試行錯誤に大きく依存している。研究チームは、特注内視鏡の試験的研究に関してBiomedical Optics Expressに論文を発表している。これは、大腸のIBDの分子マーカーの検出に化学-フィンガープリント技術ラマン分光を使う方法である。
 センサは、侵襲性の少ないプローブとして設計されており、通常の大腸内視鏡検査に簡単に組み込める。研究チームは、さらに改善した後、医師がこの装置を、IBDの診断や患者の治療への反応を評価するために役立てることができると説明している。
 プローブ開発のために研究チームは、まず組織サンプルと動物モデルを使用してIBDと一致する予備的バイオマーカーと分光的特徴を特定した。次に、ポータブルラマン分光システムを特注製造した。同システムは、785nmのレーザダイオードとファイバオプティックプローブを持ち、大腸表面を80mWでプローブする。
 Mahadevan-Jansen氏の説明によると、カスタマイズはパッケージングとプローブデプスの両方だった。パッケージングは、内視鏡チャネルに簡単に組込み、大腸の曲がり目で確実に曲がるようにする。もう1つは、確実に計測できるように見ている組織の適切な深さをプローブすることである。
 ラマン分光は、これまでに消化管でガン検出に使用されてきたが、炎症のマーカー計測にそれを使うことは、信号が微妙すぎることから、固有の課題がいくつかある。そのため、プローブ自体のコンポーネントからのラマンシグネイチャを除去するフィルタを特別設計する必要があった。
 研究チームは、医師が所定の患者のテスト結果を解釈する助けとなるように一連のアルゴリズムの改善に注力している。テストの特異度を改善するために、チームは拡大した患者群からのデータを解析している。
(詳細は、Paper: I. Pence, D. Beaulieu, S. Horst, X. Bi, A. Herline, D. Schwartz, A. Mahevan-Jansen, “Clinical characterization of in vivo inflammatory bowel disease with Raman spectroscopy,” Biomedical Optics Express, Vol. 8, Issue 2, 524-535, (2017).)