January, 11, 2017, Espoo--カウナス技術大学(KTU)とリトアニア健康科学大学(LSMU)の研究チームは、前庭機能障害の診断と研究のための技術を共同開発した。これは、ポータブルで仮想現実(VR)を使った最初の技術である。
LSMU教授、Ingrida Ulozienėによると、めまいは極めて一般的な健康障害であり、老若問わず経験する。
「強い全身的なめまいは、平衡失調、吐き気、蒼白、発汗が後に続き、人の活動を妨げ、大きな不安の原因となる。その状態が続くと、生活の質(QoL)、気分、仕事の効率に影響が出る。めまいは、もっと深刻な病気の兆候となることがある。残念ながら、その状態を診断することは比較的困難である」とUlozienė教授は説明している。
KTUとLSMU大学の研究チームが開発した画期的な技術は簡便で、安価な可搬デバイス。これによりめまいの診断は簡単にできる。デバイスは筋アームバンドであり、手の動きでコントロールし、Samsung Gear VRソフトウエアをベースにしている。
「われわれは仮想現実(VR)プログラムを接続する技術ソリューションを実行し、多様なプログラミング言語と環境を利用して全ての異なるシステムを効率的に相互通信させる必要があった」とKTUインフォーマティック学部Tomas Blažauskas准教授はコメントしている。
KTU生体医用光学研究所の研究グループもこのプロジェクトで協働した。
「われわれのシステムはポータブルであり、VRを使い、動きで制御される。これはリトアニアでは、最初にして唯一の技術である。他の国々では別のシステムが作製されているが、それらは固定であり、仮想現実を利用しない」とKTU生体医用光学研究所のVaidotas Marozas研究員は話している。
この画期的な技術は現在、健康なボランティアでテスト中である。次のステップは、間もなく、それを患者でテストすることになっている。