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高い機械的柔軟性を示す可視光透明電極を開発

December, 27, 2016, Barcelona--光科学研究所(ICFO)の研究チームは、ITOに代わる透明伝導体(TC)を開発し、その成果をNature Communicationsに発表した。
 透明伝導体は、今日の電子デバイスやオプトエレクトロニックデバイス、LED、太陽電池、スマートフォンなどにとって需要素子の1つ。現在の技術のほとんどは、半導体のインジウムスズ酸化物(ITO)を透明導電性材料として利用している。しかし、ITOは機械的柔軟性に欠け、高温加工が必要であり、製造コストが高い。
 超薄型金属膜(UTMF)が非常に低抵抗であることが示されたが、その構造の上下層に反射防止(AR)被覆を加えなければ、透過率は低い。ICFOの研究チームは、反射防止特性を最適化して高い光透過率と低損失がえられる室温加工多層透明伝導体を開発した。この多層透明伝導体は、大きな機械的柔軟特性を持つ。
 研究では、ICFOの研究チームは、精密な厚さで、アルミ添加ZnOをオーバーコート、TiO2をアンダーコートとして高伝導性Ag超薄箔に適用した。相殺的干渉を利用することで、提案した多層構造が光損失が約1.6%、光透過率が可視光で98%以上であることを示した。この成果は、ITOの性能指数の4倍改善する記録であり、ITOと比べて非常に優れた機械的柔軟性を示している。