December, 26, 2016, Urbana--イリノイ大学電気&コンピュータ工学/バイオエンジニアリング(University of Illinois Electrical & Computer Engineering)教授、Brian Cunninghamナノセンサグループは、新しい生細胞イメージング法を開発した。
生物学者は、幹細胞がどのように特異細胞に変化するか、ガンのような病気がどのように広がるかの理解促進に、いずれこれを役立てることになる。フォトニック結晶強化顕微鏡(PCEM)は細胞粘着をモニタし定量的に計測することができる。PCEMは、細胞移動、細胞分化、細胞分裂、細胞死に関わる重要なプロセスである。
「われわれのアプローチは、重要である。現在、細胞表面相互採用を定量化し動的にイメージングできる、ラベルフリー、高解像度イメージングツールは存在しないからである。しかしこのようなプロセスは、傷の治癒、組織の治癒、腫瘍浸潤、ガン転移などの基本である」Donald Biggar Willett教授は説明している。
ほとんどの従来イメージング技術は蛍光染料に頼っている。しかし蛍光タグ付けには限界がある。光退色のために、細胞の検査や計測に短時間のウインドウしか提供できないからである。
PCEM主任研究者、Yue Zhuoによると、蛍光タグ付けではタンパク質や細胞が時間経過とともにどのように変化するかを見ることができない。同氏によると、蛍光退色前のせいぜい数時間である。しかし、幹細胞の実験は数日かかる。生細胞をモニタするための方法として他に適切なツールがないために、蛍光タグ付けが一般に使用される。
LED光源とフォトニック結晶バイオセンサでイリノイチームの顕微鏡は機能する。このフォトニック結晶バイオセンサは、二酸化チタンやプラスチックのような安価な材料でできており、ナノレプリカモールディングのような製法で作られている。Zhuo氏によると、センサは簡単に量産でき、コストは1個当たり1ドル以下である。
Zhuoの器具では、フォトニック結晶バイオセンサは、どんなアタッチャブル細胞にも適用可能である。センサ表面は細胞外基質材で被覆されていて細胞相互作用を容易にしている。この相互作用は通常の対物レンズで見て、CCDカメラで記録できる。
「われわれは約100nmの細胞の下の極薄層を実際に計測することでできる。これは可視光には回折限界を超えている」とZhuo氏はコメントしている。
(詳細は、www.illinois.edu)