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カラー/赤外の印刷とイメージングを簡素化するナノキューブ

December, 20, 2016, Durham--デューク大学(Duke University)の研究チームは、赤外まで広がる広範な色範囲で印刷したりイメージングする、より安価でしっかりとした方法を実現するための年来の障害を克服した、と報告している。
 多くのシャコから分かるように、人には見えないが豊富な情報を提供する電磁スペクトルに広い範囲の「色」が存在する。例えば、赤外まで拡張可能なセンサは、反射する単なる光スペクトルだけで、数千の植物や鉱物を特定し、ガン黒色腫を診断し、天候パタンを予測できる。
 赤外波長を検出できる現在のイメージング技術は高価であり、大きく、赤外フォトディテクタの前面に多くのフィルタ、複雑なアセンブリを必要とする。そのようなデバイスには機械的動作が必要になるので、その予想寿命は短くなり、人工衛星など、過酷環境では障害になる。
 研究チームが発表した論文では、簡素化された形態のマルチスペクトルイメージングを日常使用にする製造技術が明らかにされている。工程は、安価で拡張容易な既存の材料と製造技術を使用するので、マルチスペクトルイメージング、印刷を使用する産業に大変革を起こす可能性がある。
 ノーテルネットワークス電気・コンピュータ工学・物理学准教授、Maiken Mikkelsenによると、新技術ではディテクタの応答は、材料の自然特性ではなく、研究チームが設計した構造的特性をベースにしている。「われわれは、これをフォトディテクタ機構と組み合わせて、シングルチップで可視光と赤外光の両方でイメージングを統合できる」。
 その新技術はプラズモニック、すなわち、光のある周波数をトラップするナノスケールの物理的な現象に依存する。
 わずか100nm幅の銀キューブを作り、それを金薄箔上わずか数ナノメートルに置く。入力光が、ナノキューブ面に当たると、それが銀の電子を励起し、光のエネルギーを捉えるが、一定の波長だけである。
 銀ナノキューブのサイズと、金の基層からのナノキューブの距離が、その周波数を決める。ナノ粒子間の間隔を制御することで、吸収力を調整することができる。この間隔を精密に調整することで、研究者は、そのシステムが所望のどんな特殊な色、可視光波長から赤外までに反応するようにできる。
 エンジニアが直面する課題は、実世界で利用できる、拡張性があり、安価で有用なデバイスの造り方である。
 ディテクタを製造するために、研究チームはライトエッチングプロセスと接着剤を使ってナノキューブをパタン化し、各々が光の特殊波長に感度がある様々なサイズの銀ナノキューブを含むピクセルを作製した。そのアレイに入力光が当たると、各エリアが、それぞれ感度がある光波長にしたがって多様に反応する。アレイの各部分がどのように反応するかを引き出すことにより、コンピュータで元の光の波長を再構成できる。
 その技術は印刷にも利用可能である。特殊色に反応するように調整された6セクションのピクセルを作製する代わりに、研究チームは3色(RGB)を反射する3つのバーでピクセルを作製した。各バーの相対長をコントロールすることで、ピクセルが反射する色がどのような組み合わせになるかを決めることができる。これは、1861年に初めて写真で使われた古典的なRGBスキームについての新たな見解である。
 しかしほとんどの他のアプリケーションと異なりプラズモン色スキームは時間の経過とともに衰えることがなく、何度でも、極めて正確に再現できる。また、赤外でもカラースキームを作成することができる。