October, 13, 2016, Bern--ベルン大学(University of Bern)のレーザ高度計BELAがテストに成功し、最後のコンポーネントがESAに送られた。惑星飛行向けにヨーロッパで製造される最初のレーザ高度計は、水星へのESA BepiColomboミッションの一部である。2024年から、同ミッションは惑星表面のデータを提供することになる。
BELA (BepiColombo Laser Altimeter)は、ベルン大学をリーダーとするスイス-ドイツ-スペインのチームが開発した。測定装置は、2018年4月に打ち上げ予定のESAの宇宙ミッション、BepiColomboから、水星の地形を計測するように設計されている。8000万km飛行した後、BepiColomboは2024年に水星周回軌道に入る。
「カメラは、惑星の2D画像を提供する。BELAの設計は、3D画像を提供できるようになっている」とプロジェクトのハードウエアリーダー、共主席研究者、Nicolas Thomasはコメントしている。BELAは、ハイパワーレーザを使って宇宙船から水星表面までの距離を測る。赤外短パルスが惑星に照射される。光は惑星表面から反射され、スイスが設計した超軽量望遠鏡に戻り、レーザ光の飛行時間(TOF)が計測される。このアプローチによりBELAは水星の地形を1000kmの距離から1mより優れた精度で計測する。
戻ってくるパルスはわずか数百フォトンであり、高度な検出法が要求される。水星は太陽に最も近い惑星であるため、研究チームは、宇宙船の外装面が約200℃に達する温度を懸念しており、そのような検出法の構築は特に難しかった。
しかし最大の問題は、非常に短い時間に膨大なパワーを消費するレーザだった。「これが電気信号への雑音となる」とNicolas Thomasは説明している。
「BELA用のエレクトロニクスには、異なる6組織の共同が必要だった。われわれは、実験を進めるために複数の斬新な技術ソリューションを開発しなければならなかった。とは言え、BELAは水星の理解に多くの貢献をするものと考えられる」とThomasは話している。