October, 13, 2016, Sydney--マッコーリー大学(Macquarie University)とウィーン大学(University of Vienna)の研究チームは、分子の特性を計測する新技術を開発した。これは、望遠鏡のような科学的計測機器改善の基盤となり、薬剤開発を促進する可能性もある。
この量子的方法は、分子のキラリティを計測する。これは、本質的に分子がどの程度非対称であるかということであり、生物学、生物化学や物理学など幅広い分野で利用される。また、実用的な応用は、特に薬学にある。
研究チームは、量子的方法によって分子の特性のより正確な分析が可能であることを示した。分子は、分子が低濃度でも、光が少なくても調べることができる。この新しい技術により、例えば光によって損傷を受けたサンプルでも、より穏やかに分析できる。
論文の筆頭著者、Nora Tischlerは、「少ない光を使って、壊れやすいサンプルを分析する方法を発見した」とコメントしている。
同大学物理学&天文学部准教授Gabriel Molina-Terrizaは「われわれは、光がどのように物質と結合するかを理解しようとしていた。究極的には、われわれの成果が光センサや望遠鏡などの機器を改善する新たな方法を見つけ出すために利用されると見ている」と話している。