September, 13, 2016, 東京--NICTは、ネットワークシステム研究所において、早稲田大学理工学術院 川西哲也教授(基幹理工学部)、日立国際電気と共同で、高効率高速受光素子の開発に成功した。
この素子を搭載したモジュールに光ファイバを接続すると、電源なしで光信号から100GHzのミリ波信号(4mW)を発生させることが可能になる。成果は、これまで障壁となっていた光—ミリ波変換モジュールへの外部電源供給問題を緩和するもので、変換モジュールの大幅な低コスト化により、光ファイバとミリ波帯無線を融合した、滑走路上の異物検出システムや高速鉄道向け高速通信システムなどへの市場創出が期待される。
新しい高速受光素子(自己発電型高速受光素子)は化合物半導体技術を用いたもので、特殊なPN接合構造を配置することで外部電源を必要とせず、同素子から信号出力と併せて起電力を得られることがわかった。今回の技術開発により、簡単な構成で光信号からミリ波信号への変換が可能となり、光ファイバ通信と電波による無線システムのメリットを併せ持つ有無線融合ネットワークの大幅低コスト化が期待される。
(詳細は、www.nict.go.jp)