August, 16, 2016, Copenhagen--ニールスボア研究所(Niels Bohr Institute)の最新の研究によると、ナノワイヤでできたLEDは、省エネで色が優れている。研究チームは、X線顕微鏡を使ってナノワイヤを調べ、さらにこの方法で最高の特性を実現するためにナノワイヤの正確な設計法をピンポイントで示すことができる、と考えている。研究成果はACS Nanoに発表された。
ナノワイヤは、高さ2μm、直径10~500nmである。
LED用のナノワイヤは、内芯がGaN、外側がInGaNの半導体材料でてきている。
「そのようなダイオードでは光は、2つの材料間に存在する機械歪に依存し、歪は2つの層がどのように相互接続するかによって決まる。われわれはX線顕微鏡を使ってたくさんのナノワイヤを調べた。ナノワイヤは原理的に同じではあるが、実際は非常に違っており、構造的違いが大きいことが分かった」とコペンハーゲン大学ニールスボア研究所長、Robert Feidenhans’l教授はコメントしている。
研究は、ハンブルクDESYで電子シンクロトロンのナノスケールのX線顕微鏡を使って行われた。その方法は通常、非常に時間がかかり、非常に少ない、あるいは1個の研究課題に限られることがある。研究チームは、特別設計のナノフォーカスX線を使って、一連の垂直状態のナノワイヤを、その過程でナノワイヤを壊すことなく、一斉に計測することができた。
研究グループのPhD学生、Tomas Stankevic氏は、「20のナノワイヤ計測した。内芯と外層の構造の両方を見ることができる。構造に欠陥があると、あるいは、わずかに曲がっていても、機能が違ってくる。したがって、どのナノワイヤが最もよく、最も効率的なコア/シェル構造であるかを正確に特定できる」と説明している。
ナノワイヤは、スウェーデンの会社で作られており、この新しい情報は、ナノワイヤの層構造の微調整に利用できる。
Robert Feidenhans’l教授によると、そのようなナノワイヤには大きな潜在力がある。LEDをより自然な光にし、エネルギー消費は一段と少ない。さらに、スマートフォン、TV、多くの照明形態で使用できる。