August, 8, 2016, Dearborn--フォードモーターカンパニー(Ford Motor Company)とマサチューセッツ工科大学(MIT)は、乗車リクエストやP2Pシャトルサービスなどの一定の公共交通サービス向上のために、都市部の歩行者の動向を計測する新たな研究プロジェクトで協力する。
プロジェクトでは、オンデマンド電気シャトル車両を投入する。これらの電気自動車は、都市部の道路やMITキャンパスの通路を走行する。車両はLiDARセンサとカメラを使用して歩行者の流れを計測する。これは、最終的にはシャトルに対するデマンド予測に役立つ。さらにこれは、研究者とドライバーにとっては、乗客の収容を改善するために最大デマンドがあるエリアへのシャトル回送に役立つ。
「オンボードセンサとカメラは歩行者データを収集し歩行トラフィックの流れを推定する。これは、関連データをまとめる効率的なアルゴリズム開発の役に立つ。移動オンデマンドサービスの向上にも貢献し、歩行者の検出や自律走行車両研究向けのマッピングにも役立つ」とフォードの研究・先進的エンジニアリング担当VP、Ken Washington氏はコメントしている。
フォードとMITの研究チームは、9月初めに学生グと職員ループにサービス提供を計画している。このグループは、モバイルアプリケーションを使って、3台の電気自動車の1つを各自の場所に呼び出し、キャンパスの別の場所に降ろすようにリクエストする。
電気自動車はキャンパスの歩道を走行できる小型サイズであり、歩行者のスペースは十分に残っている。各車両は、荒れ模様の天候を遮断するための風雨に耐える囲いを備えている。
スマートフォンアプリでシャトルにリクエストすると、MITの学生や職員は、車両到着まで長時間待たされることはない。
過去5ヶ月にわたり、フォードとMITは車両搭載のLiDARとカメラを使ってキャンパスの様々な地点間の歩行の流れを記録した。LiDARは、シャトル周辺の環境から対象物を検出し場所を限定する最も効率的な方法である。その技術はGPSよりもはるかに正確であり、レーザ光の短パルスを放射してマップ上の車両位置を正確に指示し、近傍の歩行者や物体の動きを検出する。
このデータを使って研究チームは、歩行者のトラフィックがキャンパスをどのように動くかについて全般的な研究を行う。これは、研究者が、いつでも最もシャトル需要がある場所を予測するのに役立つ。これによってシャトルは、予め場所を定め、可能な限り効率的にMIT乗客にサービスを提供できるように走行することができる。
研究チームは、MITのキャンパスで歩行者の動きに影響を与える他の要素も考慮に入れている。例えば、天候の変化、授業の予定、期の違いによる学生や教授の動向などである。
このコラボレーションは、フォードのDynamic Shuttleプロジェクトを充実させるものとなる。同プロジェクトは、Dearbornキャンパスでモバイルアプリケーションを使って乗車リクエストを出す従業員にP2Pシャトルサービスを提供する。
また、LiDARを使って歩行者密集地域を走行して得たアルゴリズムと方法は、フォードが開発している自律走行、運転車支援技術を強化することになる。