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超解像度顕微鏡の限界を打破する新技術

June, 8, 2016, Quebec City--世界最先端の顕微鏡で、単一分子、タンパク質、ウイルス、その他の極微生体構造を見ることができるが、最高の顕微鏡にも限界がある。
 コロラド州立大学の研究チームによると、超解像度顕微鏡の技術の限界を押し広げると、例えば、生きた組織の個々の細胞突起を前例のない解像度で明らかにする新たな可能性への道が開ける。
 従来の顕微鏡の分解能は、どれくらい強く光が集光できるか、つまり回折限界で制限されている。超解像度顕微鏡は、このような限界を回避するが、多くの場合、このような光の回折限界を回避するには、個々の蛍光分子精密制御を必要としている。蛍光は生体イメージングでは非常に重要である、例えば、十分に確立された多光子顕微鏡という深部組織イメージング技術。標本について貴重な情報を提供する他のタイプのイメージコントラストもあるが、それは標準的な超高解像度方式では使用できない。
 論文によると、研究チームは、多光子蛍光とSHGを同時使用する超解像度イメージングを初めて実証した。、多光子蛍光と同時によく使われるが、2つの光子が壊れて2倍の周波数の1個の光子を放出するときに第2高調波(SHG)が起こる。特注顕微鏡で研究チームは、SHGを介してナノスケール画像分解能を実証した。
 この装置は、空間周波数変調イメージング(SPIFI)という技術に基づいている。これは、5年前から電気・コンピュータ工学部教授Randy Bartels氏の研究室で開発中である。その多光子SPIFI(MP-SPIFI)顕微鏡を使って、蛍光とSHGの両方により同時に画像を撮ることで、従来の多光子顕微鏡を解像度を上回る空間解像度を達成した。
 従来の多光子顕微鏡では、極短パルスを標本に強く絞って集光し、蛍光を励起して画像を生成する。研究チームのMP-SPIFI顕微鏡では、遥かに大きな領域がフェムト秒レーザのマルチパルスで同時に照射される。これによって干渉パタンが起こり、画像を構築することができる。
 論文によると、研究チームはヒーラ(HeLa)細胞という普通の生物学的サンプルで顕微鏡を実証。また、CdTe太陽電池でも実証した。SHGによる超解像度能力は、他のコントラストメカニズムとともに、多様な分野で貴重な洞察を可能にし、研究者は前例のない解像度でラベルのない構造をイメージングできるようになる。
 MP-SPIFI顕微鏡のもう1つの大きな利点は、高散乱生体組織で超解像度画像を提供できる可能性である。ほとんどの超解像度技術は、細胞をガラススライドに張り付ける必要があり、したがって生きた組織には適用できない。新しい技術では、超解像度顕微鏡は生体内で、生物組織のもっと大きな標本内で適用できる。