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フラウンホーファー、マイクロチップの次々世代技術 マイクロチップ

June, 2, 2016, Aachen/Jena--Beyond EUVプロジェクトで、フラウンホーファーILTとアプライドオプティクス&精密工学IOFは、6.7nm波長EUV照射を使い、新世代マイクロチップ製造のための主要技術を開発している。
 結果として得られる構造はかろうじて単原子より厚い程度であり、ウェアラブルや頭で制御する義肢のような機器用の極微小ICの製造が可能になる。

EUV技術の開発で主導的役割をはたしてきたフラウンホーファーILTの研究チームは現在、次のステップ、6.7nm程度の波長照射を使う技術に焦点を当てている。スズの代わりに、より短い波長を容易にするということで、ガドリニウムまたはテルビウム合金で造られたターゲットに取り組んでいる。

フラウンホーファーの両研究機関は共同で、光源を評価するための新しい光学システムを開発した。このシステムにより、空間的スペクトル的に高い分解能で光出力のような要素を計測することができる。

放射光源の出力は、新しいミラーコーティング、感光性ワニス(レジスト)で試験を行うに十分な段階にある。必要な出力拡大を実現するために光源の開発は進行している。

原子精度でミラーをコーティング
 従来の光リソグラフィと異なり、EUVリソグラフィ機能は、反射光学系のみを用いる。つまり、ミラーが極めて厳しい仕様を満たしていなければならない。現在、ミラーコーティングの厚さは、10pm程度の精度でなければならない。これは、原子の直径以下である。

EUV放射生成は非常に難しく高価であり、したがって反射率のすべてが重要になる。13nm照射用のミラーの場合、シリコンとモリブデンの交互に積んだ膜を使って約65%の反射率達成が可能になっている。6.7nm用のミラーでは、フラウンホーファーIOFの研究チームはランタンとボロン化合物を使って特殊システムを開発した。ここでも、理論限界70%を達成しようと取り組んでいる。