May, 30, 2016, Washington--インテレクチュアル・ベンチャーズ研究所(Intellectual Ventures Laboratories)の研究によると、フォトニックフェンスは、カンキツグリーニング病を媒介するアジアミカンキジラミを効果的に追跡しレーザで撃ち落とすことができる。
Optics Expressに発表された研究によると、フォトニックフェンスは、近年、フロリダや世界中でカンキツ類生産に打撃を与えている害虫を追跡して撃ち落とすことができる。同システムは、インテレクチュアル・ベンチャーズ研究所が害虫駆除のために開発した、フェンスポールに搭載したカメラとレーザで構成されるシステム。4㎜長のアジアミカンキジラミは、「カンキツグリーニング病」を媒介する。
カンキツ類生産者は、これまで害虫駆除では化学殺虫剤に頼ってきた。しかし近年、害虫は強力な殺虫剤に対する耐性をつけることで反撃に転じている。殺虫剤は、人や野生生物に悪影響を与えることも知られており、殺虫剤の支持が一段と減少している。
米国農業省(USDA)と共同で行った研究は、フォトニックフェンスが飛んでいるアジアミカンキジラミを特定して追跡できることを示しており、さらにレーザ照射の致死性も確認されている。したがって、この破壊的な病気に対する戦いで殺虫剤の優れた代替提供が一歩近づいてきたと言える。
フォトニックフェンスは3段階で機能する。
1.センサが標的の動作を多面的に計測することでミカンキジラミを他の昆虫から区別する。サイズ、羽ばたきの周波数などが含まれる。
2.安全保護装置サブシステムが、致死性のレーザの巻き添え被害を受ける他の生物が付近に存在しないことを確認する。
3.レーザが害虫を無力にする致死量の照射を行う。
このプロセス全体は100ms以下である。