April, 1, 2016, Boston--ガン治療が患者に有効であるかどうかを早期に検出できれば、それは治療過程に影響を与え、結果と生活の質(QOL)を改善することができる。しかし従来の検出法、PETスキャン、CT、MRIでは通常、患者が何周も治療を受けるまで、腫瘍が縮小しているかどうかを検出できない。
BWH(Brigham and Women’s Hospital)の研究者が開発した新しい技術は、新しいアプローチであり、処置後8時間で化学療法の効果を読み出すことができる。その技術は、免疫効果のモニタリングにも使える。薬剤を送達し、細胞が死んでいくときに緑色に蛍光発光するナノ粒子を使うことで研究チームは、腫瘍が粒子治療に耐性があるか、影響を受けるかどうかを、現在の臨床法よりもはるかに短時間で可視化することができた。研究成果は、The Proceedings of the National Academy of Sciences.に発表された。
その新技術は、細胞が死ぬとき、カスパーゼとして知られる特殊酵素が活性化することを利用している。研究チームは、「リポーターエレメント(成分)」を設計した。これは、活性化されたカスパーゼが存在すると緑色に光る。次に、研究チームは、そのリポーター粒子を使用して薬剤の影響を受ける腫瘍と耐性のある腫瘍とを区別できるかどうかをテストした。抗がん剤を搭載したナノ粒子を使い、チームは一般的な化学療法薬、パクリタキセルを前立腺がんの前臨床モデルでテストした、それとは別に黒色腫の前臨床モデルでPD-L 1を標的にする免疫法をテストした。パクリタキセルに感度がある腫瘍では、薬剤の影響を受けない腫瘍と比較して、蛍光が約400%増加することを確認した。また、抗PD-L1ナノ粒子で処置した腫瘍では5日後、蛍光信号が著しく増加しているのを確認した。