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シリコン基板に成長した初の通信波長量子ドットレーザ

March, 31, 2016, London--UCL(University College London)の電子・電気工学部とナノテクノロジーロンドンセンタの研究グループは、シリコン基板上に成長させた初の電気駆動1300nm量子ドットレーザを実証した。
 シリコンは、エレクトロニクスのアクティブデバイス製造で最も広く使用されている材料である。しかし、その間接的バンドギャップ構造のために、効率的な光源を実現することは極めて困難。シリコンエレクトロニクスのスピードと複雑さが増すにしたがい、従来の銅線電気インタコネクトを使った大規模な情報処理システムのインタコネクトが、ますます難しくなってきている。このため、シリコンエレクトロニクスといっしょに使うための光インタコネクトの開発に対する関心が非常に高まっており、これがシリコンフォトニクスの研究領域につながる。シリコンフォトニクスの理想的な光源は、高効率、シリコン駆動エレクトロニクスと直接整合し高速データ変調機能がある半導体レーザである。今日まで、シリコンフォトニクスの光源として最も有望なアプローチは、化合物半導体レーザ材料をシリコン基板にウエファボンディングして使うことだった。
 化合物半導体材料をシリコンに直接エピタキシャル成長することは、シリコンフォトニクスにとって完全モノリシック集積への魅力的な道である。しかし、シリコンと化合物半導体の結晶格子定数の大きな違いが結晶構造におけるズレとなり、半導体レーザの効率の低さ、短い動作寿命となっている。UCLグループは、量子ドットレーザ利得層といっしょに特殊転位フィルタリング層を開発することで、このような難題を克服した。これによって、研究グループは、シリコンに直接エピタキシャル成長した電気ポンプ1300nmレーザを実証した。最近の報告では、室温で出力はファセットあたり15mWである。

論文: Optics Express (Vol. 19 Issue 12, pp.11381-11386 (2011))