March, 31, 2016, Penryn--エクセタ大学(University of Exeter)研究チームの研究によると、漁網をLEDで照明することが、網にかかり不必要に死ぬウミガメ数を飛躍的に減らすことができる経済的な手段になる。
ペルーのダーウィンイニシアティブ研究フェロー、Dr Jeffrey Mangelと、エクセタ大学ペンリンキャンパスの生態学・保護センタのBrendan Godley教授を含む研究チームは、小規模漁業が使用する刺し網に、電池式緑色LEDsを取り付けることで、漁獲を減らすことなくアオウミガメの死亡率を64%減らせることを明らかにした。
北ペルー、Sechura Bayで行われたこの画期的な研究は、UK政府のダーウィンイニシアティブが支援している。照明技術が実際の漁業で試されたのこれが初めてである。1個当たり2ドルのLED照明のコストで、一匹のウミガメを救うコストが34ドルとなることをこの研究は示している。総額は、この方法がもっと大規模に展開されれば下げられる。
ウミガメの多数種が餌場としてペルーの沿岸水域を利用する、アオウミガメ、ヒメウミガメ、タイマイ、アカウミガメ、オサガメなどである。ペルーの刺し網船団は、同国の小規模船団の最大構成部分となっており、控えめに見ても毎年10万kmの網をセットし、その中に数千のウミガメが混獲され死ぬ。
研究チームは、長さ500m程度の114ペアの網を利用した。ペアの一方は、コントロール網で照明はされていない。コントロール網には125匹のウミガメがかかったが、照明された網にかかったのは62匹。対象魚であるサカタザメは、網の照明に影響されなかった。研究チームは、現在ペルーのもっと大きな漁業水域で、また別の色の照明で研究を続けており、成果が再現性があるかどうか、より多くの絶滅危惧種に適用できるかどうかを調べている。