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Keysight、100GHzを超える帯域を実現するスコープ技術でブレークスルー

March, 10, 2016, Santa Rosa--キーサイト(Keysight)は、新しいチップセットにより、100GHzを超える帯域のリアルタイム、等価時間オシロスコープを実現できるようになる、と発表した。
 キーサイト・テクノロジーズ(Keysight Technologies, Inc)は、世界最高帯域のオシロスコープを実現するための技術的ブレイクスルーを発表した。これは、キーサイトの先進的InP半導体技術を利用したチップセットである。新しいチップセットによってキーサイトは、2017年にリアルタイム/等価時間オシロスコープを実現する。新しいオシロスコープは、現在市場に存在するものと比較してノイズフロアを大幅に改善した、帯域100GHzを超えるものとなる。
 新しいオシロスコープファミリでは、帯域だけが大きなブレイクスルーではない。リアルタイムオシロスコープの特徴には他に重要なイノベーションがある、1つは10ビットADCで、これにより超高帯域でとらえた信号の垂直分解能が向上する。また、しっかりとチャネル同期が取れた最大帯域入力チャネルがオシロスコープ当たり1以上となる。キーサイトが達成したこれらの成果は、マイクロ波半導体設計における独自の専門技術、パッケージング、オシロスコープアーキテクチャ、内製のファブ技術によるものである。
 キーサイトのCTO/シニアVP、Jay Alexander氏は、「マイクロ波半導体技術における当社の専門技術により、次世代InPプロセスを実現し、これによってリアルタイム、等価時間オシロスコープのパフォーマンスでブレイクスルーを達成できる次世代InPプロセスが可能になった」とコメントしている。
 今後出てくるIEEE P802.3bs 400G、テラビットコヒレント光変調など、次世代の高速インタフェースに取り組んでいるエンジニアは、電気のパラメータ計測のためのオシロスコープが必要になる。こうした技術は、第5世代ワイヤレス(5G)設計でも重要な役割を果たす。また、こうしたインタフェースが、100GHzおよびそれを超える、ハイパフォーマンス、リアルタイム、等価時間信号分析に対するニーズの原動力になる。データレートが56Gb/s NRZ、56Gbaudを超えてマルチレベルシグナリングに伸び続けているので、その検証課題に対処するために、エンジニアは高帯域だけでなく、高い垂直分解能、低ノイズフロアを必要とするようになる。新しいチップセットは、こうしたことを念頭に設計されている。
 6年前、キーサイトは、自社独自のInP半導体プロセスで作製したチップセットを用いた初のオシロスコープを発表した。現在、キーサイトはInPチップセットを用いたオシロスコープを製造している唯一の企業である。次世代InPプロセスに投資することによってキーサイトでは、トランジスタのスイッチング周波数を300GHzを超えるレベルに拡大し、チップとエンド製品の両方でさらに高い帯域が可能になっている。
(詳細は、www.keysight.com)