March, 4, 2016, Glasgow--グラスゴー大学の物理研究チームは、ラジアル偏光白色光を作る新しい安価な方法を開発した。これは天文学や顕微鏡の進歩に役立つ。
グラスゴー大学の物理学/天文学部、Dr Neal Radwell, Dr Sonja Franke-Arnoldは、ラジアル偏光ビームを作る新しい方法を発見した。この方法では、単一周波数ビームではなくブロードバンド白色光を使い、円錐ガラス(glass cone)からの光を反射することによって実現する。
グラスゴーの物理学者は、ビーム全体で均一偏光の白色光が小さなガラスコーンから反射されると、光が、例えば、偏光が常に中心を指している光の渦になることを発見した。そのような光は、これまでは考えられなかったような非常に小さなスケールに集中することがてぎる。
この技術的なブレイクスルーは、顕微鏡で使える。極めて高い解像度で画像を記録することができるからである。また、天文学では、いわゆる渦コロナグラフを使って、何光年も離れた暗い天体を見ることができる。これは、通常なら、非常に明るい近くの星によってぼやけてしまうものである。
論文の筆頭著者、Dr Neal Radwellは、「研究者は、このような種類のビームをすでに作ることができているが、われわれは、レーザ光や特定の周波数の光ではなく、白色光(すべての異なる光を含む)を使って初めてラジアル偏光にする方法を発見した」とコメントしている。
「われわれが証明したことは、これまでに示されたように、このようなビームの集光を改善したということではなく、そのようなビームを作る新しい方法を発見したということである」。
ガラスコーン技術を考案したDr Sonja Franke-Arnoldは、「そのような興味深い物理学が、極めてシンプルなものから実現されることは、信じられないことである」と話している。
これまで、ラジアル偏光ビームを使う研究者は単一周波数の光を使う傾向があったが、今後はガラスコーンから反射される白色光を使うことができる。ビームは、非常に小さな点に集中する。これは従来考えられていたよりもはるかに小さく、非常に高解像度の画像を作ることができる。
Dr Sonja Franke-Arnoldによると、このような特殊な光ビームの構造は、ガラスコーンの形状に直接結びついている。
(詳細は、www.gla.ac.uk)