February, 29, 2016, Adelaide--アデレード大学とRMIT大学の研究チームは、光を操作する伸縮可能ナノスケールデバイスを共同開発した。
デバイスは光を操作して、特定の光をフィルタリングしながら、同時に透明にもでき、将来的にはスマートコンタクトレンズにすることが可能である。
その技術を使うと、ハイテクレンズはいずれ、視覚と干渉することなく有害な光照射をフィルタリングできるようになる。もっと進歩したバージョンでは、データを送信したり、非常に重要な生の情報を集める、あるいはヘッドアップディスプレイ(HUD)情報を見せることさえできるようになる。
光の操作は、「誘電共振器」という微小な人工結晶に依存している。これは、100~200nmである。
この研究は、アデレード大学の光の相互作用の研究者とRMIT大学の材料科学およびナノ製造技術を統合したものである。
「表面特性を制御する先端技術により、フィルタ特性制御が飛躍的に向上した。これにより、高いデータレートで光通信を行う、あるいはスマートコンタクトレンズを実現するデバイスを作製できる。現在の課題は、誘電共振器が特定の波長でしか動作しないことであるが、われわれの柔軟な表面でそれを伸ばすことで動作範囲を広げることができる」とアデレード大学の電気・電子工学部、Dr Withawat Withayachumankulはコメントしている。
さらに同氏は、「われわれは精密制御された酸化チタン結晶を埋め込んだ。これは通常、日焼け止めに使われている材料で、柔らかく曲げやすい」と話している。また、同氏によると材料は生体適合的であり、ウェアラブル光学デバイスの理想的なプラットフォームになる。したがって、スマートコンタクトレンズや伸縮可能の色を変えることができる表面の実現にとって有望である。
「この技術を用いて、軽量なウェアラブル光コンポーネントを作ることができるようになっている。これは将来的にはスマートコンタクトレンズ、柔軟な超薄型スマートフォンカメラなどの未来的デバイスを可能にするものである」とRMITのDr Philipp Gutrufはコメントしている。