February, 10, 2016, Leibniz--Heraeus Quartz Glass、米国ハーバード大学とオランダのライデン大学と共同でライプニッツフォトニック技術研究所(IPHT)の研究者は、20nm以下の自由拡散ウイルスをラベルフリー検出することに成功した。
検出のベースになっているのは、コアに200nm径のナノホールを持つファイバ。この中に、水中を泳ぐテストウイルスが存在する。光がファイバコアと結合すると、ウイルスのサイズと動きが弾性光散乱によって決まる。水の低屈折率は、高屈折率を持つ周囲のファイバ材料によってバイパスされ、結合光が横方向に逃げなくなる、つまり光は全反射によってコア内にとどまる。こうした理由でファイバは特殊である。
IPHTでHeraeus Quartz Glassが開発したファイバは、標準的な顕微鏡に組込み可能であり、これによって検出範囲をナノ粒子に広げることができる。アプリケーションは、医療診断から飲料水の分析までと幅広い。サイズが小さいために100nm以下の対象物は従来の評価方法では捉えられないことがある。したがって、大量に存在するウイルスは一般に、蛍光標識抗体の固定、染色、あるいはバインドにより、蛍光染料によって電子顕微鏡で可視化される。
IPHT研究グループで、Markus SchmidtグループがQuartz Glass、米国ハーバード大学、オランダのライデン大学と共同で、ファイバと計測技術を開発した。