January, 28, 2016, Livermore--LLNL(ローレンスリバモア国立研究所)に建設中の高繰り返しレートの最先端ペタワットレーザシステム(HAPLS)が先ごろ、予定より二カ月早く平均出力の重要ポイントに達し、開発は現在次の段階に進んでいる。
HAPLS高エネルギーダイオード励起固体励起レーザは、繰り返しレート3.3Hzで、赤外(1053nm)エネルギー70ジュール、グリーン(527nm)エネルギー39ジュールを達成した。この平均出力の節目達成は、HAPLS立ち上げ計画におけるもう1つの大きな前進、すなわち励起レーザのHAPLS高エネルギー短パルスビームラインへの組み込み開始を示すものである。
コンピュータを利用したこの設計は、リバモアで開発された2つの相互接続HAPLSレーザシステムを示している。ダイオード励起、固体レーザは、繰り返しレート10Hzで最大200ジュールのエネルギーを出力する。励起レーザ出力では、周波数変換でレーザ周波数は赤外からグリーンに逓倍される。固体、短パルスレーザは、1ペタワットを超えるピークパワーで励起レーザからのエネルギーを30ジュール、30fsパルスに変換する。レーザシステムの幅は4.6m、長さ17m。
「励起レーザをこのレベルの中間パフォーマンスに高めるのはHAPLSにとって重要な1段階だった。励起レーザを大きなエネルギーと平均パワーレベルで初めて動作させ、この節目で要求された目標を満足させ、それを超えた」とアドバンスト・フォトンテクノロジーズ(Advanced Photon Technologies)のプログラムディレクタ、Constantin Haefner氏はコメントしている。
HAPLSは、1秒間に10回の繰り返しレートで1ペタワットを超えるピークパワーに達するように設計されている。これによって目標としている強度、最大1023/W㎝2が可能になる。この強度に達すると、レーザ-物質の全く新しい分野の研究が開け、レーザ駆動のX線および粒子のアプリケーションが可能になり、研究者は真空を構成する仮想粒子の海とレーザの相互作用を初めて研究できるようになる。
(詳細は、www.llnl.gov)