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LEDを埋め込んだ伸縮自在のバンデージで皮膚に薬剤を輸送

December, 25, 2015, Boston--MITのエンジニアは、将来のバンドエイドとなりそうなものを設計した。粘着性、伸縮性を持ち、ジェルのような材料で、それにはさらに温度センサ、LED光、他のエレクトロニクス、および薬剤輸送のための容器やチャネルが含まれている。
 その「スマート創傷被覆材」は皮膚温度の変化に応じて薬剤を放出し、例えば薬剤がなくなると、光るように設計できる。
 その包帯が、肘や膝などの高柔軟性箇所に適用されるとき、それは体とともに伸縮し、埋め込んだエレクトロニクスの機能を損なわず維持する。
 設計の決め手は、MIT機械工学部Robert N. Noyceキャリア開発准教授、Xuanhe Zhaoがデザインしたハイドロゲルマトリクス。ハイドロゲルは、ゴム状物質で、ほとんど水で構成されており、金、チタン、アルミ、シリコン、ガラス、セラミックなどの表面に強く接着するように設計されている。
 Advanced Materialsに発表された論文によると、研究チームは、ハイドロゲル内に、導線、半導体チップ、LED光、温度センサなど、様々なエレクトロニクスを埋め込んでいる。ハイドロゲルでおおわれたエレクトロニクスは皮膚表面で使用されるだけでなく、体内でも使用される、例えば、インプラントされ、生体適合グルコースセンサ、柔らかな規格適合神経プローブとしても使用される。
 一般に合成ハイドロゲルはもろく、ほとんど伸縮性がなく、他のものの表面への接着力は弱い。
 研究チームは、ロバストなハイドロゲルの設計戦略に取り組んだ。水と少量の選択したバイオポリマを混合し、柔らかく、伸縮性のある材料を作製した、硬さは10~100キロパスカル、人の軟組織程度とした。また、様々な通気性のない表面にハイドロゲルを強く接着させる方法も考案した。
 Zhaoは、ハイドロゲルシートにLED光アレイを埋め込んだ。体の様々な部分にとりつけても、アレイは機能を維持する。膝や肘のような著しく変形する部分で伸びても機能は維持される。
 さらに研究チームは、様々な電子コンポーネントをハイドロゲルシートに埋め込み、「スマート創傷被覆材」を作製した。これは、規則的間隔の温度センサ、微小薬剤容器で構成されている。また、パタン化されたチューブを挿入、あるいはマトリクスに微小孔を開けることで、薬剤がハイドロゲルを通って流れる経路を作った。その包帯を体の様々な部分に貼り付け、それが大きく伸びても、皮膚温度をモニタし、センサの読み取りに応じて薬剤を放出することを確認した。
(詳細は、www.mit.edu)