December, 15, 2015, Ann Arbor--サザンプトン、オプトエレクトロニクス・リサーチセンター(ORC)のコヒレント光信号とマイクロストラクチャファイバグループは、NPLの時間&周波数グループと共同実験を行った。ここでは、温度変化などの環境変動に非常に敏感な正確な時間信号の分配など、条件の厳しいアプリケーションに適したロバストな中空コアファイバを開発する。
光ファイバによる時間伝搬はファイバが置かれた環境条件で変化する、温度変化が、ファイバ長と、コアの石英ガラスに関連する屈折率の両方を変えるからである。このような変化は、通信など、ほとんどのアプリケーションでは無視できる影響であるが、ファイバベースの干渉計実験やデバイスなど、非常に有害な場合がたくさんある。
Scientific Reportsに発表した論文には、従来の固体コアファイバと比べて温度変動の影響が著しく少ない中空コア、フォトニックバンドギャップファイバ(PBF)が示されている。研究チームは、温度の影響が18倍減少したことを観察しており、このようなファイバは今日利用できる最も環境の影響を受けないファイバ技術となる。
NPL(National Physical Laboratory)のDr Giuseppe Marraは、「最先端の周波数計測では光ファイバの重要度がますます高くなっている。実験室のファイバベースのデバイスから、国立計量研究所間で光時計の国際比較まで。しかし、すべての超安定アプリケーションで、温度変化に対するファイバの感度が大きな懸念事項になる。ORCで開発されたファイバは、広範な新しい可能性を開こうとしている」とコメントしている。
サザンプトン大学のDr. Radan Slavikは、「このようなファイバは、光ドリフト、絶対伝搬遅延の影響をうける多くの次世代ファイバシステム応用の有望な候補となる。その固有の特性を組み合わせると、ジャイロスコープ、ファイバ干渉計、精密同期信号の配信を含む広範なアプリケーションにとって、そのようなファイバは魅力的になる」と話している。