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DPO70000SXシリーズATIパフォーマンス・オシロスコープのラインアップ拡充

October, 6, 2015, 東京--テクトロニクスは、DPO70000SXシリーズATIパフォーマンス・オシロスコープのラインアップに、50GHzモデルと23GHzモデルを追加した。
 新製品の50GHzモデルは、最上位機種の70GHz帯域は必要ないものの、28GBaud PAM4やKバンド周波数帯域のテストなど、テクトロニクス特許技術の非同期タイム・インターリーブ(ATI)アーキテクチャによる超低ノイズが必要なエンジニアや研究者に最適。また、ATI未搭載ながらコンパクトなパッケージ、UltraSync同期技術によるスケーラビリティを実現した23GHzモデルも追加されている。
 DPO70000SXシリーズATIパフォーマンス・オシロスコープは、今日の超広帯域リアルタイム・オシロスコープとして、世界最高クラスの低ノイズと信号忠実度を実現している。信号が高速になり、振幅が小さくなると、システム・ノイズによって重要な信号細部が見えなくなってしまうため、システム・ノイズは大きな問題になる。テクトロニクスの50GHz、70GHz ATIパフォーマンス・オシロスコープは、他のオシロスコープ・メーカが採用している周波数インターリーブ手法に比べ、最大30%も低いシステム・ノイズで高周波信号をより正確に取込み、測定することが可能。

対称型の信号経路による低ノイズ性能
 従来、超広帯域信号のデジタイジングを可能にする手法として用いられていた周波数インターリーブでは、信号のエネルギーを2つのデジタイジング経路に分割し、再度DSPを使用して入力信号を再構築していた。テクトロニクス独自のATIアーキテクチャは従来の手法と異なり、対称構造の技術を使用しており、すべての入力エネルギーが2つのデジタイジング経路に伝送される。この結果、信号の信号再構築時に自然にノイズ低減という効果を得ることになる。50GHzモデルのATIチャンネルのサンプル・レートは200GS/sであり、サンプルあたり5psの分解能を実現。また、2つの標準(非ATI)の33GHzチャンネルでは、サンプル・レート100GS/s、サンプルあたり10psの分解能を持つ。
 信号忠実度をさらに高めるため、DPO70000SXシリーズ・オシロスコープの高さはわずか13.3cmに抑えられている。このためオシロスコープをDUTの直近に置くことができ、最短のケーブル長、クリアな信号が実現される。また、高さが低いため3Uのラックマウントに収納できるほか、2台を重ねても標準のベンチタイプ・オシロスコープと同じ高さになる。
 長距離のファイバ・システム(DP-QPSKコヒーレント変調)や短距離(PAM4)のデータセンターネットワークで使用される、高速ネットワーク技術の検証などのテスト・アプリケーションでは、複数機器間の正確なタイミング同期が不可欠となる。DPO70000SXシリーズ・オシロスコープは、テクトロニクス特許のUltraSyncアーキテクチャにより、正確なデータ同期と複数台システムの容易な操作が可能。UltraSyncは、12.5GHzのサンプル・クロック・リファレンスと協調したトリガを使用しており、1台の計測器におけるチャンネル間スキューよりも優れたチャンネル間スキュー安定度を実現している。