Coherent、世界初6インチInPスケーラブルウエハファブ

April, 2, 2024, PITTSBURGH--Coherent Corp.は、テキサス州シャーマンとスウェーデンのヤールフェラにある同社のウェーハファブに、世界初の6インチリン化インジウム(InP)ウェーハ製造能力を確立したと発表した。
この画期的なマイルストーンにより、Coherentは、InPオプトエレクトロニクスデバイスの生産能力を増強し、ダイコストを削減することができる。これらは、コヒレント光通信、データ通信トランシーバ、AIインタコネクト、民生用電子機器やウェアラブル機器向けの高度なセンシング、医療および車載アプリケーション、さらに将来的には6Gワイヤレスおよび衛星通信ネットワークなどのアプリケーションで広く使用される。

最高戦略オフィサ/社長、材料セグメントのDr. Giovanni Barbarossaは「シャーマン（Sherman）工場とヤルフェラ（Järfälla）工場の両方で6インチのInPウエハ製造能力を発表できることを非常に嬉しく思う。これは、イノベーションと技術開発への継続的な投資と、携帯電話向けの大量VCSELアレイ製造における長年の投資と運用経験の結果である」と話している。「大規模垂直統合は、当社がいくつかの市場で頼りにしてきた中核的戦略であり、それにより当社のオプトエレクトロニクス製品は、世界クラスの品質、性能、Time to Market、コスト優位性を提供することで、市場で勝つことができた」と同氏は続けている。

「6インチウエハに移行することで、ウエハあたりのデバイス数を4倍にするなど、生産性を大幅に向上させ、ダイコストを60%以上削減し、ファブをより大容量で効率的な自動プロセスツールに移行させることができる。この能力により、当社の競争力と収益性を高めながら、複数のコア市場でのInP製品に対する需要増に対応することができる」と、テレコム担当EVP、Dr. Bech Masonはコメントしている。

Coherentは、シリコンフォトニクスアプリケーション向け200G電界吸収変調レーザ(EML)、200G分布帰還レーザおよびマッハツェンダ変調器(DFB-MZ)、100G EML、高速フォトディテクタ、高出力CWレーザなど、6インチInPプラットフォーム上のいくつかの既存製品の認定を進めている。Coherentは、今後数年間で生産の大部分を3インチInPから6インチInPに移行し、通信およびセンシング市場で持続可能な競争優位性を提供するために必要なウエハサイズの大型化、歩留まり向上、および性能の向上の利点を十分に活用することを期待している。