February, 1, 2024, Pittsburgh--Coherent Corp.は、薄膜太陽電池の超精密製造を可能にする、平均出力100Wで532nmで動作する新しいHyperRapid NXT産業用ピコ秒レーザの導入を発表した。
エネルギー効率の飛躍的な向上が約束する第2世代のソーラセルは、主にペロブスカイトなどの薄膜材料や、インターディジットバックコンタクト(IBC)パネルなどの新技術をベースにしている。これらの新しい太陽電池技術は、非常に高いスループットと一貫性、信頼性、費用対効果の高い方法で、セル内の電気接点とセル間の絶縁の両方を生成する超精密のスクライビングおよび溝入れ工具の需要を促進している。Coherentは、100µJの出力パルスエネルギーと高いビーム品質を備えた、現場で実証済みのHyperRapid NXTプラットフォームをベースにした新しいピコ秒産業用グリーンレーザを発表した。この新しいレーザにより、第2世代のソーラーパネルのメーカーは、高品質と低コストを維持しながら、生産量の増加に対応することができる。
「われわれは、薄膜太陽電池を加工するための、この新しい刺激的で急速に成長しているレーザ市場で大きな一歩を踏み出すことを実に楽しみにしている」と、Solid-State Lasers Europe Business UnitシニアバイスプレジデントDr. Torsten Rauchは話している。「当社の新しい高出力532nm HyperRapid NXTレーザは、既存のナノ秒レーザや低出力の超短パルスレーザで達成できるものと比較して、より高いプロセス品質とスループットに対する市場の要求に応える。当社のグリーンレーザは、熱影響部を最小限に抑えて、非常に滑らかでクリーンなスクライブを生成する。さらに、そのレーザは、大量生産環境でのノンストップ動作の現場で実証された記録により、その信頼性を何度も実証してきたのと同じHyperRapid NXTプラットフォーム上に構築されている」と同氏は続けている。
新しいHyperRapid NXTは、内製されたCoherentの高度に差別化された光学系とクリスタルを活用している。新しいレーザには、安定したパワー変調、パルスオンデマンド、可変繰り返し率など、HyperRapid NXTプラットフォームのすべての標準機能が含まれている。レーザは、266 nm、355 nm、1064 nmなど、紫外から近赤外までの波長で利用できる。新しい532nmレーザは、2024年第3四半期に一般提供される予定である。