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高出力低消費電力駆動ラマン増幅器用デュアルポート励起光源開発

October, 4, 2023, 東京--古河電気工業株式会社は、高出力低消費電力駆動のラマン増幅器用励起光源において、省スペースS-、C-、L-帯用ラマン増幅器用デュアルポート励起光源の開発に成功した。

古河電工は、2022年10月にC帯用途での800mW動作を達成し、さらにS帯用途700mW、および低消費電力駆動のL帯用途500mW品を拡充し、FRL1441Uシリーズとして4月よりサンプル出荷を行っている。FRL1441Uシリーズの製品化により、S-、C-、L-帯において既存ラマン増幅器用励起光源の消費電力を37%削減し、従来2台使いの励起光源を1台に置き換えることにより省スペース化が可能となった。今回、さらなる省スペース化の対応として、従来と同一の14ピンバタフライパッケージを用いた2つの光出力ポートを有するラマン増幅器用デュアルポート励起光源を開発した。

モデュールコンセプトでは、14ピンバタフライパッケージの中に2種類の半導体レーザチップを配置し、光結合技術により光ファイバに集光する。
現在の主力製品500mW出力のFOL1439Rシリーズに搭載されるチップを用いて試作した電流-光出力特性(レーザ温度35℃)では、横軸が2ポート分の全駆動電流に対し、縦軸が2ポート分のファイバ出力の合計値となっている。この結果から、FOL1439Rシリーズで500mW出力2台分の出力である1Wの出力が1台のモジュールから得られていることが確認できる。また、レーザ温度35℃/ケース温度70℃時の2ポート分の全光出力に対する2ポート分の全消費電力は、2ポート全体の光出力が1Wの時、消費電力は15W、1ポートあたり7.5Wとなり、500mW出力のFOL1439Rシリーズの消費電力と比較しても遜色のない特性が得られている。

この開発により高出力励起光源が省スペース化され、ラマン増幅器のダウンサイズにつながる。また、ラマン増幅器のダウンサイズにより部品点数の削減が可能になり、システム全体の小型化に貢献する。

(詳細は、https://www.furukawa.co.jp)