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QDレーザ、ウェアラブル情報端末「レーザアイウェア」を開発

June, 9, 2014, Tokyo--QDレーザと東京大学ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構は共同で、レーザ網膜走査型のウェアラブル情報端末「レーザアイウェア」の基盤技術開発に成功し、装着感、外観ともに通常の眼鏡と違和感の無い新タイプの眼鏡型情報端末の製品化へ目処をつけた。
 近年、各種のヘッドマウントディスプレイやスマートグラスなど、様々なウェアラブル情報端末の開発が活発化している。レーザ網膜走査型は90年代初頭に提案され、液晶等を利用する通常のヘッドマウント・ディスプレイと比較して、高輝度・高色再現性・広視野角で、画像を自在なサイズ(全幅162mm)で、自在な位置に提供することができ、さらに、近眼、老眼など装着者の視力を選ばないフォーカスフリーという特徴がある。こうした優れた利点があるにも関わらず、これまで数社が開発してきた経緯があるものの、未だ実用レベルの製品はない。
 今回、開発したレーザアイウェアは、ナノテクを駆使して独自開発したレーザ網膜走査光学系を技術基盤としている。この光学系は、赤緑青の三原色半導体レーザのレーザ光を MEMSミラーで反射、走査して、瞳孔を通して網膜上に映像を描画する機構を有している。外観的には、通常の眼鏡と変わりない装着感で完全なシースルー画像が得られるという画期的な特徴を実現し、その原理から、液晶など、他の方式に比べ、サイズ、省電力、コスト面での優位性が高く、将来の民生展開まで見据えた場合、大きなアドバンテージを有している。
 この技術に使用されるレーザビームの照射パワーは、JIS/IECで定める基準に照らし、設計上本質的に安全性が求められるクラス1に属している。
QDレーザは、今後、レーザ網膜走査光学系の一層の小型化・低消費電力化を進め、2015年末に作業支援用(有線)アイウェア、2017年末に民生対応(無線)アイウェアという2段階の製品化と市場展開を進めていく。これによって、光による人間と情報世界のインターフェースを開拓、ひいては人間と情報世界の融合に貢献する。