December, 3, 2019, Copenhagen--JAIは、同社のFusion Seriesマルチスペクトルイメージングソリューションの新世代プリズムカメラを発売した。
FS-3200D-10GEおよびFS-1600D-10GEカメラは、2chダイクロイックプリズムを搭載しており、入力光を2つの正確に配列されたCMOSエリアスキャンイメージャに分割する。一方のチャネルは、可視光(400~670nm)を捉え、Bayerカラーセンサに送る。第2chはスペクトルの近赤外(NIR)(740~1000nm)の光をモノクローム、NIR感度センサに送る。
この独自のプリズムカメラ設計は、JAIが10年以上前に発表したものだが、これによりマルチスペクトル分析が、幅広いマシンビジョン検査作業に簡単に適用できる。2台の個別カメラ/照明セットアップは不要、フィルタホイールタイプマルチスペクトルカメラの追加の機械的システム、やモーションチャレンジも不要。
FS-3200D-10GEモデルの特徴は、BayerおよびSony Pregius IMX252 3.2-メガピクセル CMOSセンサ。3.2メガピクセル分解能(2048×1536ピクセル)、最大フレームレート8ビット出力で123 fps。一方、FS-1600D-10GEは、BayerとSony Pregius IMX273 CMOSセンサ、 1.6-メガピクセル分解能 (1440 x 1080 pixels)モノクロバージョン、8-bit出力で最大フレームレート226fps。この性能は、オリジナルFusion Seriesマルチスペクトルカメラに対してかなりの進歩である。オリジナルは、最大解像度1.3メガピクセル、最高フレームレートは、わずか31 fpsだった。
新しいカメラの高スループットは、オートネゴシエーション技術を組み込んだ10GBASE-T(10GbE)インタフェースにサポートされている。低速Ethernet標準でビジョンアプリケーションを走らせている顧客向けにNBASE-T (5 Gbpsおよび2.5 Gbps) また従来の1000BASE-T (1 Gbps)に自動後方互換性出力がある。8-bit出力に加えて、カメラは10-bit、12-bit出力も可能であり、BayerカラーおよびNIRチャネルで独立に選択可能である。
カメラは、ユーザが生のBayerの代わりに、24-bitまたは30-bit RGB出力を好む場合に、5×5デ-バイヤリング(debayering)アルゴリズムも実装している。
10GbEインタフェースは、GbE Vision 2.0標準に適合しており、単線でデュアルストリームを利用し、BayerとNIR出力を個別解析、あるいはホストプロセッサで統合して効率的に提供する。インタフェースは、Precision Time Protocol (IEEE 1588)もサポートしており、マルチカメラシステムでネットワークレベル同期が可能になっている。
フレームレートの増加に加えて、新しいCMOSベースマルチスペクトルカメラは、オリジナルCCD モデルよりもスペクトルのNIR領域で約20%感度増となっている。その結果、一般的な条件で画像品質が向上し、検査タスクで適切なSNRのために必要な照明は少なくてすむ。
FS-3200D-10GEとFS-1600D-10GEは、共通サイズ62 mm x 62 mm x 86.5 mm、レンズマウントは、Cマウントレンズをサポートしている。
(詳細は、https://news.jai.com)