December, 13, 2017, San Francisco--ナノケミストリスタートアップ、ライトポリマーズ(Light Polymers)は、リオトロピック液晶技術に基づいた、OLEDディスプレイ用次世代サーキュラボラライザ(円偏光子)を発表した。同社独自のナノケミストリにより、どんな競合製品よりも薄い45µmのサーキュラボラライザが造れる。
サーキュラボラライザは、OLEDディスプレイに不可欠な部分であり、これにより、OLEDパネル鏡面からの光の反射を減らすことができる。サーキュラボラライザがなければOLEDパネルは鏡のようになり、光のすべてを反射し、OLEDディスプレイは読み取り不可能になる。今年のスマートフォン市場の主要トレンドは、端から端までのスクリーン、ボーダーレスデイスプレイで、AppleのiPhone Xの大きな進歩の一つである。このような電話は、いわゆる「フレキシブルOLEDディスプレイ」を使用しており、スマートフォンの端を覆うことができる。SamsungのGalaxyスマートフォンでも同様に広く使われているものである。ライトポリマーズは現在、このサーキュラボラライザの折り畳み可能なバージョンに取り組んでおり、その技術は最薄であり、2018年に発表製品で大きな進歩が実現されることになる。同社によると、この技術は、折り畳み可能なディスプレイに向けて業界を一歩前進させるものである。
ライトポリマーズのボラライザケミストリは水性であり、業界標準のコーティング装置を使ってほぼ室温でコーティング可能であり、高温乾燥は不要である。
「ボラライザ業界の現状の技術は、ほぼ40年前のもので、膨大な投資を必要とするPVA(ポリビニールアルコール)に基づいている。投資は1製造ラインで5000万ドルを超え、年に3000~4000万㎡を製造する。当社のボラライザナノケミストリにより、1/10の投資で製造ラインを使えるようになり、エネルギーや処理添加剤は遥かに少なくなる」と同社社長/CEO、Marc McConnaugheyは説明している。
材料化学におけるこの進歩は、ライトポリマーズ独自のリオトロピック液晶技術によって可能になった。同社のボラライザは、製造コストが低く、技術的特性は優れている。OLEDボラライザ技術における真に進歩的な一歩である、と同社は主張している。