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量子ドット、いよいよプライムタイム

May, 22, 2015, Lyon--Yole Développement (Yole)によると、ついに量子ドットの時代が来ようとしている。2020年までに、従来の蛍光体の売上高を超え、次世代のディスプレイ競争でLCDがOLEDに対抗できるようになる。
 Yoleは、「蛍光体&量子ドット2015: 照明&ディスプレイ向けLEDダウンコンバータ」調査レポートを発表した。同レポートでYoleは、特にディスプレイと従来の蛍光体産業に対する量子ドット開発の影響について、業界に再検討を提案している。量子ドットは、OLEDs技術の真の競合となるか。
 3Dと4Kの普及は中途半端であるが、ディスプレイ業界はコンシューマを店に呼び戻すために破壊的なエクスペリアンス改善を必要としている。色域とダイナミックなコントラスト比が改善されて、画像品質認識は大幅に向上した。主要映画スタジオ、コンテンツプロバイダ、流通業者やディスプレイメーカーが集まって「UHDアライアンス」を形成し、こうした特徴を促進しようとしている。「OLEDは、次世代ディスプレイの最適な技術と見なされていた。ところが製造の課題があるために、手頃な価格のOLED TVsの発売が遅れている。量子ドットダウンコンバータをベースにしたLEDバックライトのLCD TVsがOLEDに近いパフォーマンスを提供できるようになっており、いくつかの点ではさらに優れていて、コストも安い」とYoleのセンサアナリスト、Dr Eric Vreyはコメントしている。OLEDsが準備できるまで、QD-LCDにはパフォーマンスギャップを埋める絶好の機会がある。ただ、このパフォーマンスの差は、大半のコンシューマは、2つの技術の差に気づかない。それに、購入決定を促進する要素は価格である。こうしたシナリオでは、QD-LCDが優勢技術として地歩を固め、OLEDはハイエンド市場に押し込められる。OLEDは潜在的に、差別化のチャンスはもっとあるが、支持者は膨大な投資をしなければならず、さらに製造歩留まりの問題を解決する必要がある。Tier2 LCDパネルメーカーはOLEDに投資できないので、QDsは追加のCAPEXなしでLCDパフォーマンスを高めるチャンスを提供する。2015年CESでは、サムスンやLGを含め、主要TV OEMs 7社がQD-LCD TVsを展示した。
 可変、狭帯域放射のQDsは固有のデザイン柔軟性を提供する。しかし大量普及にはさらに必要なことがあり、それには一段と改善されたCdフリー成分の開発が含まれる。