April, 25, 2025, 京都/大阪--学校法人関西医科大学と島津製作所は、光免疫療法の治療効果を可視化するための臨床研究を開始する。研究では、切除不能な局所進行または局所再発が見られる頭頸部ガン患者を対象として、光免疫療法の術前・術中・術後の正確な診断、手技、評価の実現性の検証などを実施する。研究期間は本年4月1日から2027年9月30日までとなる。
光免疫療法は、ガン細胞に特異的に結合する抗体と光感受性色素(IR700)を組み合わせた薬剤の投与後、ガンに対してレーザ光を当てることで細胞死を引き起こす、ガンの新しい治療法。薬剤や光は体に害がなく、ガン細胞だけを選択的に殺傷できるため、副作用の少ない治療法として注目されている。
現在、日本では「切除不能な局所進行又は局所再発の頭頸部癌」に対する治療において条件付きで承認されている。島津製作所は2003年から米国国立衛生研究所の小林久隆主任研究員(関西医科大学附属光免疫医学研究所所長)と共同で同治療の効果測定に関する研究などに取り組んできた。
この研究は、光免疫療法の研究において重要なステップであり、特に腫瘍部分への薬剤集積の確認およびガン細胞破壊の物理的証明に関しては、ヒトを対象とした世界初の取り組みとなる。
今後も島津製作所は分析計測技術とイメージング技術により関西医科大学と協力し、光免疫療法の研究を進めていく。
(詳細は、https://www.shimadzu.co.jp/news/2025/orulllhlw238r4uf.html)