July, 29, 2024, Ditzingen/San Jose--ハイテク企業TRUMPFと、ソフトウェア中心の組み込みエッジ機械学習システムオンチップ企業である SiMa.ai は、人工知能(AI)を搭載したレーザを開発するためのパートナーシップを締結した。近い将来、TRUMPFの複数のレーザシステムにAI技術を搭載することを目標としている。これには、溶接、切断、マーキング用のシステム、および粉末冶金3Dプリンタが含まれる。
「AIはTRUMPFにとって高い戦略的関連性を持っている。レーザ加工と製造に関する当社の専門知識は、生産目的のためのスマートソフトウェアの開発に役立っている。SiMa.ai は、インテリジェントな産業用ソリューションに向けた次の大きな一歩を踏み出すための理想的なパートナーである」と、TRUMPF Laser TechnologyのCTO、Richard Bannmüllerはコメントしている。
両社は、レーザアプリケーションの専門家であるTRUMPFと、機械学習システムオンチップ(MLSoC)技術である SiMa.ai という、それぞれの専門知識をこのコラボレーションにもたらす。
「AIイノベーションの急速な加速は、人間が新興技術を活用する方法を再構築している。SiMa.aiの強力なMLSoCと柔軟なソフトウェア、それにTRUMPFの最高レベルのプロセス理解により、業界を前進させるAIソリューションが実現している。TRUMPFの高度なAIソフトウェアと組み合わせることで、SiMa.aiの1つのソフトウェア中心のプラットフォームは、あらゆるフレームワーク、ネットワーク、モデル、センサ、モダリティに適応し、AI支援レーザ技術の次のレベルに到達することを可能にする」と、SiMa.ai の営業責任者兼自動車事業担当プレジデント、Harald Krögerは話している。
カリフォルニア州サンノゼに本社を置き、ドイツのシュトゥットガルトにオフィスを構える SiMa.ai は、約200人の従業員を擁している。SiMa.aiの機械学習システムオンチップ上で完全に実行されるエッジMLアプリケーションは、パフォーマンスとエネルギー効率が10倍に向上し、コンピュータビジョンからジェネレーティブ(生成)AIまで、MLのユースケースに忠実度の高いインテリジェンスを数分でもたらす。TRUMPFでは、全世界で約90名の社員が、主に製品開発においてAIに取り組んでいる。
電気自動車の生産加速
この協業は、複雑な材料加工を加速することを目的としている。パワフルでコンパクト、かつエネルギー効率の高いAIチップは、レーザシステムに直接統合される。AIに最適化されたセンサ技術により、レーザ溶接プロセスの品質をリアルタイムで監視し、毎秒3,000枚以上の画像を評価できる。例えば、電気自動車の生産では、人工知能(AI)の助けを借りてレーザ溶接中のリアルタイム品質検査が、個別の複雑な試験手順に取って代わることが期待されている。さらに、バッテリーメーカーは、リアルタイムで生産品質を向上させ、不良率を下げることができるため、最終的には消費者にとって電気自動車の価格を下げることができる。
(詳細は、https://sima.ai/trumpf-and-sima-ai-strategic-partnership-lasers-with-artificial-intelligence/)