早期AI導入、3Q 2023データセンタ物理基盤市場に貢献

December, 22, 2023, Redwood City--Dell’Oro Groupが最近発表したレポートによると、2023年第3四半期は、過去10年間1桁台半ばで成長してきたデータセンタ物理インフラストラクチャ(DCPI)市場の前年同期比2桁成長の5四半期目となる。
パンデミックによる受注の成長は鈍化しているが、早期のAI導入が収益成長の新たな原動力として具体化している。一部のベンダは、大規模なAIワークロードに最適化された機器の受注を確保しており、パンデミック関連の受注の減少を相殺する以上のものであり、受注残は増加している。

Dell’Oro Groupのリサーチディレクタ、Lucas Beranは「生成AIインフラのストーリーは、2023年第1四半期のNVDIA H100から始まった。これは、AI導入の業界のバロメーターであり続けている。エンドユーザは、高価で供給に制約のあるGPUの初期出荷を得るために、かなりのリソースを活用している。ここで必要とされる作業のために、多くのエンドユーザは、最初のGPU出荷後またはそれに近い状態でしか、電力および熱管理インフラストラクチャの要件に対応できない」とコメントしている。

「間違いなく、これらのAI関連の電力および冷却への投資は、2023年第3四半期の市場成長に貢献し始めた。これは、より高い電力定格のカスタマイズされた製品が注目されるラック配電ユニットで特に顕著だった。今後数四半期は、パンデミックが引き起こした広範なデジタル化とサプライチェーンの制約から、大規模な専用AI施設への移行まで、DCPI市場の推進力への移行がますます重視されるようになる」と同氏は付け加えた。

2023年第3四半期DCPI四半期レポートのその他のハイライト:
・Vertivは引き続き市場の成長を上回り、3Q 2023年に市場シェアを2%ポイント以上獲得した。
・北米、APAC(中国を除く)、欧州、中東・アフリカ(EMEA)は、2023年第3四半期に最も急成長した地域であり、2桁の成長率を維持している。カリブ海・ラテンアメリカ(CALA)の売上高は1桁台後半の伸びを記録したが、中国市場は減少した唯一の地域となった。
・製品の成長は広範囲に及んだが、熱管理と配電は最速成長だった。
・今後、世界のDCPI市場は、パンデミックによる受注が埋まるため、2024年には緩やかになると予測している。しかし、AIの導入が年間を通じてますます具体化するため、市場の成長率は歴史的な水準を上回る水準にとどまると予測している。