July, 21, 2023, San Francisco--Grand View Researchのレポートによると、世界の走査型電子顕微鏡(SEM)市場規模は、予測期間にCAGR 8.52%で成長し、2028年に65億ドルに達する見込である。
ナノテクノロジーベースの研究向け需要増、アプリケーション領域で伸び続けるR&Dイノベーションが、成長の主因である。半導体、自動車、製薬、ナノテクノロジーなど、アプリケーション領域における急速な成長が、世界的に、SEM市場の著しい成長に関与する主因。
SEMにおける技術進歩が、半導体、自動車、製薬など広い範囲の産業の研究機関で品質管理手順を改善する。SEMは、製品のイメージングや元素分析で重要な役割を担っている。とは言え、先端SEMsは、迅速分析、コンパクトサイズ、高分解能および3Dイメージングによる効率的な結果などの利点を提供する。さらに、COVID-19パンデミックが、SEMsの販売増に貢献すると見られている。
感染症の蔓延により市場は、この先数年で著しい成長が見込まれている。市場の参加者は、技術力を証明するためにパートナーシップ、提携している。例えば、2020年11月、Thermo Fisher Scientific Inc.は、Transmission Electron Microscopy (TEM)サービスを提供しているNanoimaging Services (NIS)と提携した。この提携によりThermo Fisher Scientificは、製薬アプリケーションやバイオテクノロジー向け、NISのクライオ電子顕微鏡技術へのアクセスが改善された。
SEM市場レポートのハイライト
・ライフサイエンスにおけるSEMは、2028年に24.77%のシェアを獲得する見込である。慢性病の有病率増加により、ライフサイエンスや医療分野で、R&D支出増、デジタル顕微鏡需要が増加すると見られているからである。
・APACは、2021ー2028年に最速CAGR成長が見込まれている。この地域に、世界的に名の通ったメーカーが存在し、元素分析やイメージングにSEMの利用が増えているからである。
・材料研究の領域で先進的SEMsの需要が増加しており、これがラテンアメリカにおける市場の成長を後押しすると見られている。同地域は、予測期間にCAGR 8.6%成長が見込まれている。
・合併&提携、製品開発が、市場プレイヤの重要戦略である。
・例えば、2020年1月、ZEISSとRIKEN Innovationは、提携合意した。提携の狙いは、バイオエンジニアリング革新の促進、ヘルスケアに変化をもたらすことだった。