データセンタ液体冷却市場、2027年に17億ドル

February, 27, 2023, Redwood City--DellOro Groupのレポートによると、データセンタ物理インフラストラクチャ(DCPI)収益は、2022-2027年の間にCAGR 8%で成長し、350億ドルを超える見込である。
マクロ経済の不確定性、長引くサプライチェーンの制約が現在、短期的逆風であるが、長期的成長には回復力がある。持続可能性志向クラウドやコロケーションデータセンタ拡張およびオンプレミスプレミス最新化にサポートされるからである。

「AMD、Intel、NVIDIAなどの次世代プロセッサやアクセラレータが、データセンタ物理インフラストラクチャの電力と熱管理要件を急速変えつつある」とDellOro Group主席アナリスト、Lucas Beranは指摘している。同氏はさらに、「これら半導体コンポーネントの熱設計力(TDP)は、上昇を続けており、最新世代CPUsでは350Wや400WのTPDs、さらにGPUsには700Wまでとなる。また、製品ロードマップは、ここからさらに増加する。これは、究極的には、より高いラックパワー密度につながり、バックアップ出力、出力分布、必要な熱管理でアーキテクチャが変わることになる」。

「同時に、データセンタ持続可能性は、産業における意思決定、企画、設計基準の最上位に上昇した。これは、この予測期間に大きな技術移行に扉を開く、つまり空気から液体ベースの熱管理である。2つの主要技術、直接液体冷却と液浸冷却(シングルフォーズと2フェーズ)は、大きな成長が予想されており、2027年までに、17億ドル、熱管理収益の24%に達する見込である」とBeranは続けている。

データセンタ物理インフラストラクチャレポートのハイライト
・DCPI収益成長は、2023年、回復力を維持しており、9%成長。これをサポートするのは歴史的に高いDCPIベンダの在庫
・APAC(中国を除く)は、予測期間に最速CAGR成長の見込み。これに続くのがEMEAと中国。
・データセンタ熱管理は、予測期間に、あらゆる市場セグメントで最速成長の見込み。2027年、ベンダ収益は、70億ドルを上回る見通しである。
・サーバプロバイダ(上位10クラウド、クラウドの残り、コロケーションおよびテレコ)顧客セグメントが予測期間に二桁CAGRで成長する見込。一方、エンタプライズ顧客セグメント(大企業、残りの企業)では、成長率は遙かに低くなる見込である。