July, 4, 2022, 浜松--浜松ホトニクスは、連結子会社であるPhotonics Management Europe S.R.L(PME)が、レーザ及びレーザ装置部品を製造、販売するNKTPhotonics A/S(NKT Photonics社)を子会社化(浜松ホトニクスの孫会社化)することを6月9日付取締役会決議に基づき決定した。
1.株式の取得の理由
NKT Photonics 社は超短パルスレーザ増幅用、ファイバ転送用の独自のフォトニック結晶ファイバ製造技術を持つファイバレーザメーカー。主力製品として、スーパーコンティニューム光源(Super Continuum White Light Laser)、単一周波数ファイバレーザ(SingleFrequency Fiber Laser)、超短パルスレーザ(Ultrafast Fiber Laser)がある。これらの製品は主に以下の市場で使われている。スーパーコンティニューム光源は、顕微鏡分野における白色光源として、半導体分野では 3 次元化される最先端半導体デバイスの検査用光源として使われている。単一周波数ファイバレーザは、量子コンピュータ分野において、高出力・高波長安定性という特徴を活かし、イオンや原子のコールドトラップ(冷却捕獲)用レーザとして使われ、今後の市場拡大に伴う成長が期待されている。超短パルスレーザは、医療分野では眼科分野における手術用レーザとして使用され、今後も市場拡大に伴い更なる展開が期待される。さらに、半導体分野においては新たに半導体ウェハの切断工程で求められるレーザとして、産業分野では高精度非熱加工用レーザとして応用展開されていくことも期待される。
浜松ホトニクスは化合物半導体製造技術をベースとしたレーザダイオード事業を得意とし、ファイバレーザを得意とする NKT Photonics 社とは相補的な関係となり、今後当社がレーザ応用事業を拡大していく上で、NKT Photonics 社の製品群は重要位置付けとなり、特に小型軽量化が可能なファイバレーザは最も注目されている有力なレーザ技術であるため、更なる応用分野の拡大に期待をしている。
(詳細は、https://www.hamamatsu.com/)