ヘッドアップディスプレイ(HUD)市場､2027年に64億ドル

March, 23, 2022, Northbrook--マーケッツ&マーケッツ(MarketsandMarkets)のレポート｢ヘッドアップディスプレイ(HUD)市場､タイプ(従来型HUD､ARベースHUD)､アプリケーション､コンポーネント(ビデオジェネレータ､プロジェクタ/プロジェクションユニット､ディスプレイユニット､ソフトウエア)および地域､2027年までのグローバル予測｣によると､市場規模は､2022年の24億ドルから､2022-2027年にCAGR 21.3%成長で､2027年に64億ドルに達する見込である｡

HUD市場の成長に寄与する主因に含まれるのは､乗客と車輌の安全性についての意識向上､ARベースHUDの採用増など｡しかし､自動車コックピットのスペースの制約と高輝度､明るさと電力需要が､HUD市場の成長を阻害する｡COVID-19のサプライチェーンへの影響､世界的なチップ不足が､業界にとって大きな課題になっている｡とは言え､電気自動車､半自動車輌需要の成長が､市場では最大の機会となる｡予測期間にヨーロッパが､最高市場シェア､北米は最高CAGR成長が見込まれている｡

ARベースHUDが高いCAGR成長となる見込み
ARベースのHUD市場は､予測期間に最高のCAGR 84.8%成長と予測されている｡ARベースHUDは､運転中の注意散漫を減らし､運転を安全にすることで､ドライバーの認知作業量低減のために使用される｡必要な情報と支援は､ドライバーの見通し線内のウインドウスクリーン上に､リアルタイム交通状況とともに見ることができる｡ARベースHUDは､運転エクスペリアンス向上のために表示画像に近くの通りを指示し､障害物を際立たせることでナビゲーションルーティングに役立つ｡

予測期間に北米が最高CAGR成長
地域ベースの市場は､4つの主要地域に分けられている｡北米､ヨーロッパ､APAC､RoW｡北米は､予測期間に最高CAGR 26.5%成長が見込まれている｡北米における市場の成長は､メーカーやユーザの間で､自動車や航空機に導入されているアクティブな安全システムについての認識向上によるものである｡USは､高級車､スポーツカーを含むハイエンドカーの重要顧客の1つでもある｡Chevrolet (US)、General Motors (US)、およびFord Motor Company (US)などの主要自動車メーカーの本社がUSにあり､最先端技術ベースHUDを市場に投入すると見られている｡

プロジェクタ/プロジェクションユニットが､2027年末までに最高市場シェア
プロジェクタ/プロジェクションユニットは､2027年末までに市場シェアが37.8%となる見込である｡プロジェクタ/プロジェクションユニットは､LEDs､またはLCDや陰極線管(CRT)を使って画像を投影する｡調整は､下か上のコンバイナでできる｡一般的なHUDでは､プロジェクタ/プロジェクションユニットの焦点に､凹面鏡と凸レンズが､CRT､LEDs､LCDとともに設置されている｡このセットアップが､平行光により表面に画像を生成する｡観察者は､無限遠にあるように感じる｡

乗用車セグメントが､自動車アプリケーション向けHUD市場で優勢
乗用車セグメントは､予測期間にHUD市場で大きなシェアを占めると推定されている｡乗用車では､商用車に比べると､大量生産であり販売数が多いため､先端技術の採用が高い｡ヨーロッパと北米のHUD市場の乗用車セグメントは､これらの地域で販売される新車でHUDの採用増が成長原動力である｡OEMsは､ドライバーが見通し線に直接画像を見ること､画像に歪みがないことの保証を非常に重視している｡Tier1サプライヤは､HUDが1000分の1㎜の精度で製造されることを保証している｡

HUD市場の主要プレイヤは､Nippon Seiki (日本)、Pioneer (日本)、Continental (ドイツ)、Visteon (US)、Bosch (ドイツ)、Denso (日本)、BAE Systems (UK)、およびYazaki Corporation (日本)｡